誠実&頭脳派率高めの吹き替え、福田賢二さん
柔らかい低音で「頭がよくていい人」の吹き替えが多いイメージですが、たまにスコーピオンのトビーみたいなふざけめのキャラや、マスケティアーズのアトスみたいな影のある男もあったり。
とにかく選ぶのに困りました、印象的な吹き替えが多くて。
※紹介しているのは私が今まで観たドラマ限定です。
ほんとにドクター?スコーピオンのトビー・カーティス
(↑トビー&ハッピー、ぜひ全部見てほしい。scorpioncbsより)
『SCORPION/スコーピオン』は天才オタク集団が困難な事件をそれぞれの能力を生かして解決していくドラマ。
福田さんは天才行動心理学者のトビー・カーティスを担当。
犯人の心理や行動を分析して事件解決に生かしたり、被害者の心のケアなどを担当するのですがこれまた医師とは思えない人物。
過去にはギャンブル依存だったりとなんだかあぶなっかしく、テンションも少々高め。
福田さんの吹き替えも珍しく早口&声高めです。
トビーは同じチーム・スコーピオンのハッピーのことが大好きで、でも行動心理学者のわりには上手に自分の気持ちを伝えられなかったり、ここぞというときにポカをしたりとハートはまだ中学生。
で、ハッピーがメカの天才で超男前のキャラ、トビーがハッピーに「ついてきます」って感じなのが微笑ましい。
印象的なのは、ハッピーと結婚しようと思ったら、なんと彼女は主人公でスコーピオンのリーダー・ウォルターと結婚していたという事実。
アイルランド人のウォルターのアメリカ在留のための偽造結婚だったのですが、そんなときに移民局の捜査が。
スコーピオンに調査に入った移民局の職員ジョイス・リネハンをあの手この手でごまかそうとするウォルター&ハッピー&トビー。
そのジョイス・リネハンの吹き替えは唐沢潤さん、安いスーツに無愛想でいかにもお役所なおばさんの吹き替えがぴったり。
二人は無事結婚できるのですが、あのトビーがハッピーのおかげで落ち着いてきたのがなんだかうれしい。
みんな天才ゆえに自分勝手で自分のやり方に固執するなか、チームのムードメイカーといえるのがトビーかも。
天才行動心理学者のはずなのに、自分の心はうまくコントロールできないのがまたかわいいとこです。
(↑トビーと奥さんのハッピー。scorpioncbsより)
紳士な刑事、クローザーのデビッド・ガブリエル
(↑ガブリエルとボスのブレンダ。zoey_filmitisより)
ロサンゼルス市警の重大犯罪課を舞台にした『クローザー』、面白いですよね。
主人公ブレンダ(山像かおり)がCIA仕込みの尋問術で犯人を追い詰め、そのためなら法律も手順も無視する無茶っぷりも見どころです。
福田さんは、そのブレンダの部下デビッド・ガブリエルを担当。
この特捜班チームの面々はスピンオフの『Major Crimes 〜重大犯罪課』にも引き続き出演しているプロベンザ、フリン、タオ、サンチェス、バズなど個性的なメンバーがたくさん。
その中で若手&冷静沈着で紳士な刑事がガブリエル、彼はMajor Crimesには出演していません。
アトランタから赴任したばかりでロスに明るくないブレンダのお迎えも彼が担当していました。
古株のプロベンザやフリンはあからさまに新任の上司ブレンダが気に入らないようですが、ガブリエルはそのあたりを上手に隠しています。
まずそういうとこが素敵。
ちなみにシーズン3までは竹若拓磨さんが吹き替えを担当、4から福田さんに交代しています。
メンバー全員ブレンダのことが気に入らないのですが、事件を解決していくたびに彼女を信頼していきます。
特にガブリエルはそのあたり先見の明があり、いち早くブレンダの能力を認めます。
またそういうとこも頭がよくていい。
ブレンダも部下たちと結束を強めていきますが、ガブリエルには特に信頼をおいていたような。
ラストで彼女が重大犯罪課を離れ、検事局にうつる際にガブリエルを連れていったのも印象的。
暴走しがちなブレンダと冷静沈着なガブリエルの組み合わせ、いいと思います。
ガブリエルなら『Major Crimes 〜重大犯罪課』でレイダー警部の下でも最初から上手にやっていけそう。
吹き替えが竹若拓磨さんから福田賢二さんへ交代したような声優交代劇はこちらでも紹介↓
ある日、吹き替え担当が交代するのはなぜ?「あれ?吹き替えかわった、なんで?」と思うこと、ありませんか。交代に気づくこともあれば、しばらくして何かの拍子で「いつのまにか吹き替えが変わってる!」と気づくことも。病気療養や死去にともなうこ[…]
過去をひきずる男、マスケティアーズのアトス
(↑アトス。bbciplayerより)
『マスケティアーズ パリの四銃士』はアレクサンドル・デュマの『三銃士』をベースにしたイギリスBBCが制作した歴史ドラマ。
福田さんが吹き替えるのは主人公の4人フランス銃士隊のリーダー的存在のアトス。
かつては自分の領地を治めていた伯爵、今は過去を捨て銃士隊となっているワケあり男。
その過去とは、愛する自分の妻が弟を殺したため、やむなく処刑したということ。
美しい妻ミレディ(林真里花)を愛していながら殺したという十字架が重くのしかかり、酒い溺れる毎日。
しかし銃士としてはとても優秀で、隊長のトレヴィル(東地宏樹)からも信頼を得ています。
福田さんの吹き替えは、暗いです。
スコーピオンのトビーと同一人物とは思えないほど。
まぁ重苦しい過去の元となった妻のミレディへの愛憎混じった複雑な感情がなんとも未練たらしい。
二人の仲睦まじい回想シーンもけっこうでてくるのですが、アトスいい加減にしろやって感じ。
そのへんは男性より女性の方が過去の割り切りが早いような気がします。
ミレディがいい例です。
そう、ミレディ生きてます。
しかも悪役で登場です、だから吹き替えが林真里花さんなんです。
美しくてしたたかで、生き抜くための悪知恵がはたらく悪女、ついには国王の愛人にまで上り詰めるヤリ手さん。
アトス〜、お酒ばっかり飲んでないで早くミレディを吹っ切りなさい!
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
ゴーストのジム・クランシー
(↑ジム&メリンダ。ghost__whispererより)
この世に思いを残した魂を光の世界に導くメリンダが主人公の『ゴースト 〜天国からのささやき』。
福田さんはメリンダの夫ジム・クランシーを担当。
メリンダの吹き替え・宮島依里さんの投稿でも書いたのですが、ジムはまぁ素敵な旦那さまなんです。
霊が見えて話もできるメリンダのよき理解者で協力者なのです。
ジムには霊の姿も声も聞こえないのですが、なんとか安らかに光の世界に行ってほしいと奔走するメリンダを支えます。
毎回仲睦まじい二人の姿、ほんとうらやましい…。
リトル・ファイアーのビル・リチャードソン
(↑ビルのキャラがよくわかる動画。littlefireshuluより)
裕福な家庭の主婦でパートタイマー記者のエレナと、ワケありシングルマザーでアーティストのミアが出会い、二人の中のくすぶっていた炎が家族を巻き込みやがて大きな炎になるドラマ『リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密』。
福田さんは主人公で家族を支配するエレナの夫ビル・リチャードソンを担当。
弁護士で妻や子どもを大切にするビルですが、どうにもエレナ(坂本真綾)に頭が上がらない様子。
また、母エレナに反発しまくる個性的な次女イジーを理解し、父親らしい広い心でどうにか家族の平和を維持するビル父さん。
自分はいい人である、という理由であらゆることを自分の考えで正当化するやばい妻エレナに振り回される心優しき夫は、ドラマ終盤でエレナに反撃するのか?と思ったら彼を上回って子どもたちが大暴走。
もう最初っから「ビル、いつかエレナに大爆発するんだろうな…」と期待させてくれる&応援したくなる父親です。
こういう影薄めの父親の吹き替えが珍しくて印象に残る福田さんの吹き替えキャラです。
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.06.19現在))
グッド・ワイフのフィン・ポーマー
(↑フィン・ポーマー。matthewgoode.at.pleasereadmeokより)
フィン・ポーマーって誰だっけ?と思った『グッド・ワイフ』ウォッチャーあなた。
ポーマーといえばシーズン5で法廷で依頼人に撃たれたウィルと一緒にいた検事補ですよ。
いや〜ショックでしたよね、ウィルが撃たれたなんて。
法廷でポーマーとウィルはどっちが勝つか拮抗していたので、まさかの展開にほんとに驚きました。
そして、ウィル亡き後、彼を亡くしたショックから立ち直れないアリシア(野沢由香里)と一緒に仕事をしたり、あんなことになったり…と『グッド・ワイフ』終盤のなかなか重要なキャラに。
そりゃこんなハンサムが傷ついたアリシアの前に現れたら心揺れるよね〜と彼女に共感。
フィン・ポーマーを演じるマシュー・グードはイギリスの俳優で、『ダウントン・アビー』のメアリーの2番目の夫や、アガサ・クリスティーの『無実はさいなむ』の下半身麻痺のヒモ夫などで知りました。
ハンサムなのにどこか冷酷な感じがするのがいい。
ちなみにどちらのドラマも吹き替えは福田さんではありませんでした、残念。
イーヴィル: 超常現象捜査ファイルのアンディ・ブシャード
(↑アンディと妻のクリステン。evilより)
科学的に説明できない現象を検証する神父見習い、司法心理学者、便利屋を描いたドラマ『イーヴィル: 超常現象捜査ファイル』。
福田さんは主人公の一人司法心理学者のクリステンの夫アンディ・ブシャードを担当。
山岳ガイドで長期不在が多いアンディ。
久しぶりに帰宅すると妻のクリステンの様子がちょっとおかしい。
しかも離れのガレージに馬の合わない姑のシェリル(野沢由香里)が住んでいて男を連れ込んでいる!
一人で子育てに奮闘するクリステンをサポートするため山岳ガイドの仕事を辞める決意をするものの、会社を買い取りたいというお金持ちエドワード(木下浩之)に同行し、最後に登山することに。
でもこれがどでかい罠で裏でシェリルもからんでいた!
高額な報酬に釣られて登山に向かうアンディ、そのアンディが邪魔で娘や孫に内緒で始末したいシェリル。
予想通り、身体の自由を奪われ監禁されるアンディ。
騙す方、騙される方どっちにもイライラする!
アンディはいい人なんだけど、なんか苦手。
大事なときにいない夫って意味ある?って。
クリステンが神父見習いのデヴィットに惹かれるのもわかるわ〜。
ちなみに福田さんはアンディ以外にもいろんな吹き替えで登場。
いくら声色を変えててもわかるよ、すぐに!!
スーツのスティーヴン・ハントリー
(↑向かって右がスティーヴン・ハントリー。maxbeesley7より)
『SUITS/スーツ』は主人公ハーヴィー・スペクター(桐本拓哉)と相棒のにせ弁護士マイク・ロスが、訴訟やマイクの経歴詐称にまつわるトラブルを乗り越えていくドラマ。
福田さんは、イギリス人の弁護士スティーヴン・ハントリーを担当。
ハントリーはイギリスの法律事務所がピアソン・ハードマンとの合併のため送り込んできた弁護士。
ハーヴィーの秘書ドナに近づきつきあっていたが、それには裏があったと彼女が知ることに。
もう〜ハントリー、ドナに手を出したらハーヴィーがだまっちゃいないって!
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.06.19現在))
ブラインドスポットのデヴィッド・ワグナー
(↑デヴィッドとパターソン。joedinicolfanpageより)
記憶をなくし全身にタトゥーが入りバッグの中に入れられていた謎の女性ジェーン・ドウが主人公の『ブラインドスポット』。
ジェーン(本田貴子)はなぜこのようになったのか、彼女の背後に潜むテロ組織サンドストームとの関係や、タトゥーの謎解きなど見どころ盛りだくさんの犯罪ミステリーアクションドラマ。
福田さんは主にシーズン1に登場するデヴィッド・ワグナーを担当。
彼は主人公ジェーンが協力するFBIのチームの凄腕分析官パターソン(松井茜)の恋人。
パターソンが扱うジェーンのタトゥーに関する機密情報を外に持ちだし、彼女にフラれてしまいます。
そして、パスルや謎解きが得意な彼は、その機密情報の謎を解きたくなり深入りしすぎて殺されてしまうという不幸に見舞われます。
このデヴィッドの死は、パターソンのその後の恋愛に大きな影を落とすんですね。
シーズン2や3でもパターソンの過去の思い出や幻覚として度々登場。
もしかしたらデヴィッドはパターソンの最初で最後の恋になるのか?
登場回数はそれほど多くないのですが、セクシーなポテッとした唇も印象に残るキャラクターです。
(↑プライムビデオでは吹き替え版あり、レンタル料金必要。(2021.06.19現在))
アブセンシア〜FBIの疑心〜のジャック・バーン
(↑主人公で妹のエミリーとジャック・バーン。absentiaseriesより)
捜査中に行方不明になった主人公でFBI捜査官エミリー・バーン(吹き替えは林真里花さん)が6年後に発見され、そこから事件や彼女の謎がだんだんと明らかになっていくドラマ『アブセンシア〜FBIの疑心〜』。
福田さんは主人公エミリーの兄(血はつながらない)のジャック・バーンを担当。
なぜエミリーは行方不明だったのか、誰が?なぜ?自分で失踪した?などなど謎だらけのこのドラマ。
ジャックもなんか怪しいんですよね。
クールな風貌も、お酒のせいで医師免許を剥奪された元医師という設定も。
『マスケティアーズ』のアトス&元妻ミレディの福田賢二&林真里花コンビが好きだったので、『アブセンシア』でまたこの組み合わせが聴けてうれしかった!
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.06.19現在))
刑事フォイルのアンドリュー・フォイル
(↑アンドリュー&サム。historical_dramaより)
第二次世界大戦中から戦後のイギリスを舞台にした『刑事フォイル』。
主人公のフォイル(山地和弘)の鋭い洞察力と、戦争で混乱する世の中でも正義を求める彼の姿勢がかっこいいドラマです。
そのフォイルの一人息子アンドリュー・フォイルの担当が福田さん。
彼は軍のパイロットで、一時期父フォイルの運転手サムとつきあっていましたが破局。
それを知ったフォイルもちょっと残念そうでしたが、洞察力のするどいフォイルは「息子とサムはうまくいかない」と心のどこかで思っていたかも。
おまけ|名探偵ポワロのマイケル・シェーン
(↑葬儀を終えて。lenkkrisztinaより)
アンドリュー・フォイルを演じたジュリアン・オヴェンデンは『名探偵ポワロ』の「葬儀を終えて」にも出演しています。
もちろん吹き替えは福田さん。
資産家リチャード・アバネシーの甥マイケル・シェーンを担当。
亡くなったリチャードの遺産を巡って殺人事件が起きるというストーリー。
遺産目当ての怪しい親族が続々登場し、ラストはお決まりのポワロが関係者全員集めて犯人を名指しするってやつです。
ちなみにマイケルは犯人ではありませんでした
一部ですが、福田賢二さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
まだまだ紹介したいキャラはあるのですが、少しずつ追加していく予定です。
また、ドラマ名はわかるけど声優がわからない、そんなときは「ドラマ別吹き替え声優インデックス」へどうぞ!
※当ブログで今まで紹介したドラマと声優限定です。
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