知的貫禄声に痺れる!幸田直子さん
聞いただけですぐわかる声、幸田直子さん。
数えきれないほどの映画やドラマでの吹き替え、そして女優さんとしても活躍している彼女。
印象的なキャラは知的な悪役や、自分の信念を貫くタフな役。
大声で恫喝するのではなく、静かに的確に獲物を狙うかっこよさ。
彼女の吹き替えでドラマのランクが確実に上がる!
※紹介しているのは私が今まで観たドラマ限定です。カッコ内は吹き替えです。
何かを企む駐米英国大使!シタデルのダリア・アーチャー
(↑ダリアとシタデルのバーナード、citadelonprimeより)
現在アマゾンプライムビデオで配信中の海外ドラマ『シタデル』。(2023.10.14現在)
どの国にも属さないスパイ集団シタデルと、それを潰そうとする組織マンティコアの闘いを描いたシーズン1。
幸田直子さんは駐米英国大使でマンティコアの幹部ダリア・アーチャーを担当。
出てきただけで「悪役」とわかるレスリー・マンヴィル&幸田直子ペア、大好き。
駐米英国大使は表の顔、裏は世界的な犯罪組織マンティコアの幹部の彼女。
スパイ組織シタデルを潰す作戦を実行し、ほぼほぼ壊滅させたが、生き残りのスパイたちが再び動きだし熾烈な闘いが始まる。
なぜここまでシタデルの壊滅にこだわるのかはドラマでぜひ観てもらうとして、印象的だったのは彼女のタフさ。
見た目、駐米英国大使らしい知的で上品な中年女性。
自国のためにちゃんと正規の仕事もこなす有能さ。
でもめっちゃ物騒なおばちゃん。
自分で手を下すことはないけど、この人が部下に指示出すと怖い、絶対手加減しないってわかる恐怖。
非情で冷徹な顔(レスリー)、声(幸田)、物腰全部イヤ。
絶対上司にも敵にも家族にもしたくない。
最後にダリアと主人公メイソン(川田紳司)の関係が明らかになるんだけど、まさかそんな関係とは…とびっくり。
正義の味方風なメイソンがこのまま終わるのは面白くないなぁと思ってたこっちのある意味期待通りのラスト。
ダリアの悪には意味があるけど、共感はまったくできない。
あの迫力はもちろん幸田さんの知的ドス声あってだから!
(↑1:05、1:20あたりでダリア登場。Prime Video JPより)
骨太ジャーナリスト!マザー・ファーザー・サンのマギー・バーン
(↑開始20秒でマギー登場。BBCより)
世界的なメディア企業を率いる男マックス(森田順平)、その元妻キャスリン、息子のケイデンのパワーゲームかと思ったら意外なところに着地したドラマ『マザー・ファーザー・サン』。
マックスの闇を暴こうとするも、おいしい話に乗ってしまうキャスリンにはかなりがっかりしたけど。
ケイデンはマックスがオーナーの新聞社で編集長を任されるが、偉大な父親からのプレッシャーでコカインに溺れる日々。
幸田さんはその新聞社のベテラン記者マギー・バーンを担当。
しかしマックスやケイデンと対立し辞職。
そんな彼女の元にやってきたのは同じ新聞社の記者ニック。
ある事件にマックスが関わっているのではと疑い、彼女に協力を求めてきた。
しかし彼女は末期ガンの身、それでもニックと一緒に真相を探り始める。
こちらの幸田マギーは超骨太ジャーナリスト。
限られた命を削って真実を追い求める痛々しくも逞しい姿。
不正を隠すマックスに食らいつこうとするも、相手は百戦錬磨のしたたかな男。(マックスほんと苦手)
息子のケイデンを使って内部告発させようとするも、彼の母キャスリンの思わぬ選択で台無しに。
もう〜〜〜マギーとニックの努力はどうなんのよ!マックスいい加減にしろ!キャスリンお前が一番のワルや!とどうにも後味の悪い終わり方。
マギーにとってこのマックスファミリーが最後の仕事になってしまっのは残念でもあり、ある意味一番ふさわしかったのかも。
(↑マギーを演じたシニード・キューザック。theitalianhandbagcompanyより)
大金を稼ぐ凄腕弁護士!ボッシュのハニー・チャンドラー
(↑左からマディ、ボッシュ、ハニー・チャンドラー。boschamazonより)
元軍人でロス市警の刑事ボッシュが事件を追うドラマ『BOSCH/ボッシュ』。
シーズン1〜7までは刑事のボッシュ、スピンオフの『ボッシュ: 受け継がれるもの』では私立探偵のボッシュが主人公。
幸田さんはどちらのドラマにも弁護士のハニー・チャンドラーとして登場。
チャンドラー、シーズン1〜7までの本家版では特に最初はイメージがあんまりよくない。
1話からボッシュ相手に裁判で闘う彼女、警察にとっては絶対敵にしたくない弁護士のひとり。
しかも大金を稼ぐ別名マネー・チャンドラー。
でもあくまでサブキャラ。
でも『受け継がれるもの』では主要人物として登場。
しかもボッシュと協力してる!
殺されそうになりPTSDに悩まされ、それでも弁護活動を再開。
私立探偵になったボッシュと自分を襲った犯人を追い詰めたりと、強い弁護士意外にもっと人間ぽい一面を見られる。
演じるミミ・ロジャース、トム・クルーズの最初の奥さんで、『ボッシュ』で彼女を見た時、正直わからなかったくらい。
年相応の見た目(’56年生まれ)は若すぎるトム・クルーズ(’62年生まれ)とかなり対照的。
でも今の貫禄がある方が幸田さんの声と合ってて好きかも。
(↑ハニー・チャンドラー。boschamazonより)
ボッシュ/広瀬彰勇
エドガー/古賀明
マディ/大平香奈
ビレッツ /岡まゆみ
ボッシュのようにロス市警を舞台にしたドラマはこちら↓
バラエティ豊かなロス市警LAPDものドラマ以前「ロス市警 LAPDが舞台の海外ドラマで打順を組んでみた!」でロス市警が舞台の海外ドラマを打順で紹介。切り口を打順から主人公の職種別に変更して再投稿。ロス市警とはカリフォルニ[…]
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
レジデント・エイリアンのエレノア・マカリスター
(↑レノア・マカリスター。residentalienより)
宇宙船の故障で地球人の体を乗っとり人間として暮らすエイリアンが起こすドタバタを描いたドラマ『レジデント・エイリアン』。
幸田さんが吹き替えるのは主人公のハリー(エイリアン)を捜索する空軍の将官エレノア・マカリスター。
子どもの頃、宇宙船を目撃し撮影、それ以来宇宙人の存在を信じている人物。
リンダ・ハミルトンが演じるとどうも逞しさ全開に。(ターミネーターのせい)
でもそのイメージ通り、宇宙船やエイリアンを確保する極秘任務の責任者にピッタリ。
シーズン1では後半しか出ていないため、今後どうなるかすごく楽しみ。
ハリーとのトムとジェリーばりの追いかけっこを期待!
ルパンのファビエンヌ・ベリオ
(↑アサンとファビエンヌの飼い犬ジャキューズ。lupin_netflixより)
アルセーヌ・ルパンが現代に蘇ったような大胆な手口で盗みを働くアサン・ディオプが主人公のフランスのドラマ『Lupin/ルパン』。
幸田さんはアサンの父を陥れたユベール・ペレグリニ(仲野裕)の不正を暴こうとして失敗したジャーナリストのファビエンヌ・ベリオを担当。
このペレグリニが本当に憎たらしい!(仲野さんピッタリすぎる)
アサンとファビエンヌの共通の敵がこのペレグリニ。
アサンは彼女に会いに行くが、そこにいたのは世捨て人のようなファビエンヌ。(裁判でペレグリニに負け巨額の賠償金を背負う)
しかしペレグリニを社会的に破滅させようとするアサンに触発され、再びジャーナリストとして彼に挑もうとする彼女。
そして飼っている犬ジャキューズは宿敵「ペレグリニ」と聞くと吠えるという特技が!
後にアサンに引き取られちゃうけど…。(つまりファビエンヌは殺される)
『マザー・ファーザー・サン』のマギー・バーンのような、目をギラギラさせたジャーナリストがまたまた登場!
やっぱり幸田さんの声って不屈の女が似合うよね!とうれしくなった。
(↑Netflix Japanより)
ホルストンのエレノア・ランバート
(↑halstonnetflixより)
(↑本物のエレノア・ランバート。dressed_podcastより)
70〜80年代に活躍した実在のファッションデザイナー ロイ・ホルストン(森川智之)を描いたドラマ『HALSTON/ホルストン』。
栄光と転落を描いたこのドラマ、実在の人物の再現度も見もの。
幸田さんはアメリカのファッション・パブリシスト(広報官)エレノア・ランバートを担当。
彼女はベルサイユ宮殿で開催された「バトル・オブ・ベルサイユ」をプロデュース。
当時のアメリカの注目デザイナー(ホルストン)とフランスのトップデザイナーの合同ショー。
ドラマでは設備も準備もまったく整っていない状況で、ホルストンはひらめきと工夫でショーを成功させ喝采を浴びるというもの。
アメリカ、フランスの扱いの難しそうなデザイナーたちを取りまとめ、見事ショーを成功させたエレノアはさすが。
ちなみにエレノアは1962年アメリカ・ファッションデザイナーズ協議会(CFDA)を設立したんだとか。
このようなやり手女性も幸田さんの得意分野のひとつだと思う。
ワンス・アポン・ア・タイムのコーラ/ハートの女王
(↑コーラ/ハートの女王。barbarahersheyfansより)
おとぎ話の世界の住人が呪いにかけられて暮らす現代の街ストーリーブルックで繰り広げられる物語『ワンス・アポン・ア・タイム』。
現代社会とおとぎの世界のふたつの世界で描かれる不思議なストーリー。
幸田さんは主人公エマ(北西純子)の息子ヘンリーを養子にしたストーリーブルックの町長レジーナ(深見梨加)の母コーラを担当。
コーラは、恵まれない家庭環境に嫌気がさし、自分で未来を切り拓き見事女王の座におさまった策略家。
もちろん、卑怯な手を使ってのしあがったのは言うまでもない。
娘のレジーナの恋人を殺し、そのせいで彼女の性格はひん曲がることに。
罪深き母コーラ。
でも反省はしない。
もちろんストーリーブルックにも現れ、レジーナを苦しめるコーラ。
もう〜どうすんのこの女!と思ったら無事(?)亡くなるのでご安心を。
ブラックリストのローレル・ヒッチン
(↑右から2人目がローレル・ヒッチン。blacklistfeelsより)
国際的な犯罪者レイモンド・レディントン通称レッドが免責と引き換えにFBIに情報提供し犯罪者を捕まえていくドラマ『THE BLACKLIST/ブラックリスト』。
主人公のレッド(大塚芳忠)と彼が指名したFBI捜査官のエリザベス通称リズ(甲斐田裕子)の関係がなんなのかも見どころのひとつ。
幸田さんが担当するのはシーズン3から登場する国家安全保障担当補佐官のローレル・ヒッチン。
結社(謎の犯罪組織)のメンバーで、司法長官代理のレヴェン・ライトを殺し捕まったリズを無罪にしたり(レッドに脅されて)。
さてこれからどんな悪事を働いてくれるのかと思ったら…。
なんとリズの相棒レスラー(宮内敦士)と口論中に死亡!
そこからレスラーは死体の始末に困って…というプチ泥沼にはまることに。
演じるクリスティーン・ラーティは『HAWAII FIVE-0』では主人公スティーヴ(綱島郷太郎)の母ドリス(小宮和枝)を演じていて、この時は元CIAの工作員。
この謎の女ドリスのイメージのせいか、ヒッチンを見たとたん「うさん臭いなぁ」と思ったのは絶対私だけじゃない。
最近だと『イーヴィル』の主人公クリステンの母シェリル役(野沢由香里)もかなりのうさん臭さ。
こう見ると彼女はまだフィックス(特定の声優の持ち役)がいない感じかな。
一部ですが、幸田直子さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
まだまだ紹介したいキャラはあるのですが、少しずつ追加していく予定です。
また、ドラマ名はわかるけど声優がわからない、そんなときは「ドラマ別吹き替え声優インデックス」へどうぞ!
※当ブログで今まで紹介したドラマと声優限定です。
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