歌うように吹き替える小林沙苗さん
耳触りのいい声、小林沙苗さん。
メロディを奏でるような流れるような吹き替えが印象的。
優等生の吹き替えが多いのかと思ったら、そうでもなかった。
でもその意外性が魅力なのかも。
※紹介しているのは私が今まで観たドラマ限定です。カッコ内は吹き替えです。
チーム唯一の普通人!スコーピオンのペイジ・ディニーン
(↑ペイジとウォルター。scorpioncbsより)
天才ハッカーのウォルターをはじめ、各分野の天才たちが集まって国土安全保障省から依頼される問題を解決するチーム・スコーピオンが活躍するドラマ『SCORPION/スコーピオン』。
小林沙苗さんはこのスコーピオン内の唯一の天才じゃない普通の人ペイジ・ディニーンを担当。
ダイナーでウエイレスをしながら一人で息子を育てるシングルマザー。
そんな接点が何もないチーム・スコーピオンとペイジはある事件で知り合い、チームに加わることに。
彼女の役目は社会と天才だけど社会性に欠けるスコーピオンをつなぐ役目。
各分野では飛び抜けた才能を見せるのに、普通の感覚が欠落しているメンバーの面倒をみるのは大変。
でもペイジがなぜその役目を担えるのかというと、彼女の息子ラルフも天才児でほかの子どもとうまく関係を築けないから。
チームのリーダー・ウォルターと互いに好きだという気持ちを抱きながら、なかなか進展しないのもこのドラマの大きな見どころのひとつ。
特に相手が人の気持ちを汲み取るのが苦手なウォルターだと、いい方向に全然進まない!
そこで登場するのがペイジの息子ラルフ。
今まで居場所がなかったラルフがスコーピオンという居場所を見つけ、ウォルターと友情を育んでいくのはすごく好き。
小林さんのペイジの吹き替えの印象は「常識人」。
メンバー全員のお母さん的な役割もあって、チームをまとめるいい人なんだろうけど私はイマイチ好きになれない。
なんで?と考えたとき思ったのは「声がハキハキしすぎて優等生すぎる」ということ。
でも、キャラによってはこの特徴がドハマリするパターンもあって、そういうのは大好き。
『SCORPION/スコーピオン』はシーズン3あたりでリタイアしてしまったので、ペイジとウォルターの結末はわからず終い。
機会があったら続きにトライしてみます!
(↑スコーピオンのメンバー。scorpioncbsより)
結婚よりもキャリアを優先!マッドメンのペギー・オルセン
(↑ペギー・オルセン。madmen_amcより)
60年代のNYの広告代理店を舞台にしたドラマ『マッドメン』。
優秀で女性にもてる広告マンのドン・ドレイパーが主人公で、小林さんはそのドンの秘書ペギー・オルセンを担当。
このドラマの特徴はなんといっても60年代という今とはかなり違う社会ということ。
仕事の中心は男性で、女性は男性のヘルプ役に徹している。
各男性社員には秘書がいて、電話を取り継ぎ、予定を確認し、サポートするのが仕事。
そして喫煙、セクハラなんて当たり前。
それ以上は望まないし、それが当たり前だと思っている。
そんな女性の仕事に風穴を開けたのが小林さんが吹き替えるペギー。
最初はドンの秘書、それが化粧品の仕事でコピーのい才能を見い出されコピーライターに。
これだけだと女性の出世物語かと思いきや、ペギーには大きな秘密が。
それは入社日に新婚の広告マン ピートと関係を持ち、極秘に妊娠&出産したこと。
妊娠中も仕事を休まず、誰にもいわずに出産。(ボスのドンにはバレる)
子どもは里子にだし、仕事に邁進するペギー。
でも男社会で結果をだすのは本当に大変。
それでもめげずに踏ん張り続ける彼女の姿は観ているこっちがしんどくなるくらい。
女性が一線で仕事をするのが難しい時代、お手本になる女性がいない中、手探りで少しずつ実力を発揮していくペギーの底力。
この小林さんの吹き替えが力強くてほんとにいい!
ペギーの生真面目さと本気度とがむしゃらさが「行き過ぎた優等生」みたいで大好き。
好みによっては鼻につく嫌なキャラになりそうだけど。
強烈なオーラを放つドンが表の主人公だとしたら、ペギーは自分の力で生き抜く女性の先駆けともいえる裏の主人公。
ちなみにペギーの先輩ジョーン(岡寛恵)もペギーと同じくらい重要な女性キャラで、彼女もなんやかんやで自分で事業を起こすやり手の女性。
ついつい女たらしのドンに目が行きがちですが、ペギーやジョーン、ドンの妻ベティ(冬馬由美)など女性キャラもすごく面白い。
観てない人はぜひ!
(↑ペギーとボスのドン。madmen_amcより)
(↑ペギーとピート。madmen_amcより)
女性関係が華やかな主人公ドンは光源氏と似てるかも?
マッドメンの主人公ドンは60年代の光源氏だった!1960年代のニューヨークの広告代理店を舞台にした海外ドラマ『マッドメン』。先日ファイナルのシーズン7まで観て思ったんです、「主人公のドンみたいな男、どっかで会ってるぞ」と。次から次へ[…]
ファビュラスな女たちのベス・アン・スタントン
(↑ベス・アンと夫の愛人のエイプリル。why_women_killより)
(↑主人公の3組の夫婦。why_women_killより)
ある豪邸に暮らす3組の夫婦の物語『Why Women Kill~ファビュラスな女たち~』(以下『ファビュラスな女たち』)。
シーズン1は60年代に暮らす専業主婦のベス・アン、80年代の画廊を経営するシモーヌ・グローブ、2010年代の売れない脚本家の夫を持つ弁護士のテイラー・ハーディングが主人公。
それぞれ夫に裏切られ、どうにかしようと行動を起こすものの、そこにそれぞれの浮気相手が絡んできて一筋縄ではいかに状態に。
それぞれの妻はどのように問題を解決していくのか、タイトルの「なぜ彼女は殺すのか?」の答えがわかるというストーリー。
小林さんは60年代の主婦のベス・アンを担当。
後で紹介する『ワンス・アポン・ア・タイム』の白雪姫を演じたジニファー・グッドウィンが演じていて、こちらも小林さんが吹き替えを担当。
ベス・アンは自分の不注意で娘を亡くし、心機一転のため大きな家を購入。
夫ロブとは一見おだやかな関係を築いていたが、実は彼はダイナーのウエイトレスと浮気。
それを知ったベス・アンは二人の仲を引き裂くために浮気相手のエイプリルに近づき友だちになる。
二人の友情は本物になり、結婚に囚われず歌手を夢見るエイプリルを応援するように。
しかしそんなときエイプリルは妊娠。
アン・ベスは離婚を決意し、夫の職場を訪ねると秘書から予期せぬ告白をされる。
このことをきっかけに夫に復讐しようと近い、ことを起こす。
果たして成功するのか?
これがベス・アンの大まかなストーリー。
良妻賢母の典型のようなベス・アン、でも娘を死なせたことで責任を感じ夫にも遠慮がち。
コンサートピアニストになることが夢だったのに夫の意向で断念。
でも当時としてはそれほど珍しいことではなく、家庭に入ることを選んだ彼女。(小林さんお得意の優等生タイプ)
そんな彼女がほかの年代の妻シモーネとテイラーよりも夫への苛立ちが一番強いのが面白い。
結末は三者三様だけど、一番しおらしいベス・アンが一番強烈で自分の心に素直で頭脳派だったのはすごく意外。
そしてタイトルの「なぜ彼女が殺したのか」に直結していたのが彼女。
それぞれハッピーエンドに終わったけど、ベス・アンが一番よかったね!と共感。
女性を主人公にしたファッショナブルなドラマなのにかなり毒っ気も感じるこのドラマ。
手掛けたのは『デスパレートな妻たち』『デビアスなメイドたち』を手掛けたマーク・チェリー。
この手のドラマが好きな人にはオススメです。
好きなドラマの共通項はショーランナーかも?
最近よく見る「ショーランナー」という言葉。ドラマや映画の制作総指揮者のことをショー(Show)ランナー(運営する)というらしい。で、調べてみたら好きなドラマに共通しているショーランナーを発見。ドラマの傾向やどういうところが好きなのかをご紹介[…]
(↑ベス・アンと80年代のシモーヌ。why_women_killより)
シモーヌ/沢海陽子
テイラー/※不明のため確認中
ロブ/※不明のため確認中
エイプリル/※不明のため確認中
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
ワンス・アポン・ア・タイムの白雪姫
(↑白雪姫。onceabcofficialより)
有名なおとぎ話の登場人物とその娘や孫が悪い女王のかけた魔法を解こうとする登場するファンタジードラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』。
小林さんは白雪姫を担当。
彼女はこのドラマの主人公エマ・スワン(北西純子)の母で、呪いをかけた悪い女王(深見梨加)の義娘。
悪い女王の危険を察知し、娘のエマを現代へ逃した白雪姫。
あのおとぎ話の白雪姫とはかなりイメージの違う波瀾万丈で力強いお姫様。
小林さんの学級委員長のようなハキハキお利口な声にピッタリ。
かわいくてひらひらドレスのお姫様じゃなくて、家族のために戦うたくましい女性。
そしてそんな白雪姫は現代のストーリーブルック(おとぎ話の世界の住民が暮らす現代の町)では学校の先生。
これまたピッタリ!吹き替えのキャスティングが素晴らしい!(私の優等生声というイメージは間違いじゃなかった)
演じているのは『Why Women Kill~ファビュラスな女たち~』のアン・ベス役のジニファー・グッドウィン。
あっちに比べたらアクティブな白雪姫はまだまだお上品かも。
(↑左からチャーミング王子、エマ、白雪姫。より)
エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NYのアイリーン・アドラー
(↑アイリーン・アドラー。nataliedormer__より)
あの有名なシャーロック・ホームズが現代のNYで活躍するドラマ『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』。
優秀だが社会性が欠落しているシャーロック(三木眞一郎)と相棒で元医師のワトソン(田中敦子)が事件を解決していくお馴染みのストーリー。
小林さんが担当するのはイギリス生まれのシャーロックがNYに来るきっかけになった女性アイリーン・アドラー。
ある仕事で彼女と知り合い恋人に。(あのシャーロックの恋人って!!)
しかし殺されてしまい、ショックでドラッグに溺れリハビリと心機一転のためNYにやってきたシャーロック。
でもアイリーンは生きていて、また彼女に翻弄されていくシャーロック。
しかも彼女は『エレメンタリー』内で一番のワルい女。
つまりめちゃめちゃ頭がキレるということ。
まぁシャーロックの近くにいる女性はワトソンといいキティ(坂本真綾)といい賢い女性ばっかだけど。
小林さんが吹き替えだったので(悪い女のはずがないという先入観)私もシャーロック同様すっかりだまされたんですけど…。
そして演じるナタリー・ドーマーのキレイなこと。
『THE TUDORS』では王の愛人から王妃になるも処刑されるアン・ブーリンを演じていた彼女。
ああいうクールビューティー大好き。
SMASHのカレン・カートライト
(↑カレン・カートライト。katharinefosterより)
(↑katharinefosterより)
ブロードウェイのミュージカル「ボムシェル」をめぐる人間模様を描いた『SMASH』。
小林さんは主人公の新人女優カレン・カートライトを担当。
「ボムシェル」はマリリン・モンローを題材にしたミュージカルで、カレンは主演を巡ってベテランのアイヴィーと争う。
実は『SMASH』のようなショービジネスもの、あまり得意じゃなくて数話でリタイアするつもりが一気にシーズン1を完走。
努力して、足を引っ張られて、挫折して、でも諦めずに進み続ける、そしてミュージカル特有の熱唱する歌とかが合間に入る…こういうのすごく苦手だったのが。
あら、なんで?
田舎出身のカレンが大都会のNYの荒波に揉まれながら成長していく姿は、やっぱり応援したくなる。
カレンは『スコーピオン』のペイジを演じたキャサリン・マクフィーが担当、吹き替えが同じ小林さんということはフィックス決定?
ペイジに比べると声がかなり若い感じで、いかにも純情な田舎娘の設定も合っている。
でも演出家が脚本家にだまって新たなモンロー像を提案したときのセクシーなカレンが好き。(シーズン1第8話「娘の忠告」)
チャックのグレタ
(↑チャックとバイ・モアの同僚たち。projectintersectより)
心優しいがドンくさいオタク青年チャックが国家機密のインターセクトを脳内にダウンロードしてしまったばかりに、狙われる羽目に。
そこで護衛についたCIAのサラ(魏涼子)と国家安全保障局のケイシー(山野井仁)とともにスパイ活動をことになるが…というコメディスパイドラマ『CHUCK/チャック』。
小林さんが担当するのはチャックの職場バイ・モアの店員グレタを担当。
実は彼女CIAの暗殺担当のスパイ。
粗暴なためバイ・モアの役に立たない店員ジェフとレスターに怪しまれる始末。(この二人に目をつけられた時点でスパイとしては失敗だな)
小林さんが担当するくらいだから重要なキャラだろうなと思ったら全然違ってた。
演じるサマー・グロウもそこそこ有名な女優なのに、なんかもったいない使い方って思っちゃったよ。
ガールズのヘザー・トラヴィス
(↑girlshboより)
ニューヨークに住む20代の女性たちのリアルな日常を描いたドラマ『ガールズ』。
主人公は親からの仕送りを断たれ仕事もなく、恋人のアダムとも中途半端な関係のライター志望のハンナ。
ルームメイトは大学時代からの友人で画廊に勤めるマーニー(小松由佳)。
小林さんが担当するのはシーズン1第6話に登場するハンナの地元の友だちヘザー・トラヴィス。
といいながら、内容をすっかり忘れてしまいました…ごめんなんさい。
『ガールズ』は女の子たちもその恋人たちも赤裸々過ぎて早々にリタイアです…。
一部ですが、小林沙苗さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
まだまだ紹介したいキャラはあるのですが、少しずつ追加していく予定です。
また、ドラマ名はわかるけど声優がわからない、そんなときは「ドラマ別吹き替え声優インデックス」へどうぞ!
※当ブログで今まで紹介したドラマと声優限定です。
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