感情を抑えた柔らかいアルトが特徴の皆川純子さん
唯一無二のアルト、皆川純子さん。
大声をださなくても迫力を感じる皆川さんの柔らかくて強い声が聞こえると、一気にキャラを好きになります。
演じる役柄の共通点としては、強い・鋭い・カッコいいでしょうか。
※紹介しているのは私が今まで観たドラマ限定です。
仕事はできるが男に甘い?スキャンダルのオリヴィア・ポープ
(↑オリヴィア・ポープ。scandalabcより)
『スキャンダル 託された秘密』は政治家やセレブなどのスキャンダルをもみ消す凄腕フィクサーのオリヴィア・ポープが主人公のドラマ。
皆川純子さんは主人公のオリヴィア・ポープの吹き替えを担当。
フィクサーですから、もちろん頭は切れる、何がなんでも仕事を成功させる辣腕ぶり、幅広い人脈や情報網を持つ、そしてハイブランドのファッションを着こなす美しさという隙なしのカッコいい女性オリヴィア。
彼女を支えるスタッフたちもみんな優秀ですが、全員スネに傷持つクセものばかり。
傷があるからこそ、オリヴィアにものすごく忠実で、彼女に呼ばれたら24時間いつでも馳せ参じるほど。
そんないつも戦闘態勢の彼女の事務所「オリヴィア・ポープ&アソシエイツ」を見ていると、私は絶対オリヴィアはボスにしたくないと思ってしまいます。
仕事のためなら手段は問わないし、プライベートはないし、ボスの言うことは絶対だし…、こんな職場無理だわ…が毎回の感想。
ボスにしたくない女性といえば『殺人を無罪にする方法』のアナリーズ・キーティング(吹き替えは五十嵐麗さん)もお忘れなく。
そういえば『スキャンダル』のオリヴィアと『殺人を無罪にする方法』のアナリーズはそれぞれのドラマに登場するんですよね。
私は『殺人を無罪にする方法』に登場するオリヴィアを観たのですが、「私の二大ボスにしたくない女が一緒にいる!」と嬉しいような怖いような面白さがありました。
(↑オリヴィア&アナリーズ。scandalabcより)
そんなデキる女オリヴィアの弱点は、愛人のグラント大統領。
二人はくっついたり離れたり、大統領の妻メリーはそんな二人に苛立つも世間の愛人問題のような小さいところにはおさまらない超野心家。(こういう女は大好物)
この愛人と妻の争いは、普通のドロドロとは違い頭脳派同士の戦いなのでそれはまぁ面白い。
妻メリーの上品な中に性格の悪さがダダ漏れな加藤有生子さんの吹き替えが素晴らしいこと。
もちろん皆川さんの抑揚を抑えたこもったような低っくいオリヴィアもドスが効いてて素敵。
さらに敬虔なふりして腹黒い副大統領サリーの槇原千夏さんや、オリヴィアの母でテロリストのマヤ・ルイスの弥永和子&一条みゆ希ペアのアダルトチームもあなどれないなど、女性吹き替え陣が特に印象に残る『スキャンダル』でした。
(↑オリヴィア&グラント大統領。scandalabcより)
グラント大統領/加藤亮夫
メリー/加藤有生子
ハリソン/板倉光隆
アビー/恒松あゆみ
ハック/加藤拓二
クイン/山根舞
秘密を抱えたアーティスト!リトル・ファイアーのミア・ウォレン
(↑ミア・ウォレン。littlefireshuluより)
『リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密』は郊外の街にやってきたアーティストの母ミア・ウォレンと娘のパールが、裕福なリチャードソン家のアパートに入居したことから始まる物語。
リチャードソン家を仕切る妻で母のエレナと、秘密を抱え各地を転々として暮らすミアが出会ったことで、彼女たちの家族や周辺も巻き込んでさまざまな化学反応が起きていきます。
その反応で起こった小さな炎がやがて大きな炎となり、それぞれの再生につながっていくというストーリー。
皆川さんは貧しいアーティストのミア・ウォレンを担当。
演じるのは『スキャンダル 託された秘密』のオリヴィアと同じケリー・ワシントン。
『スキャンダル』ではいつもビシッと決めたオリヴィアをクールに演じ、『リトル・ファイアー』では自分を表現するアーティストという人生を選んだミアという正反対のキャラクターを演じています。
でもどちらのキャラもぶれたところがまったくないとってもクールな女性。
こういうカッコいい女性が似合うよなぁ、皆川さんの声って。
『リトル・ファイアー』の主人公は裕福なエレナと貧しいミア。
エレナを吹き替える坂本真綾さんの高くてよく通る声が、彼女の表裏一体の善と悪の部分を上手に表現していて、アルトな皆川さんが吹き替えるミアとこれまた対照的。
計画魔で夫も子どもも自分のイメージ通りにコントロールしようとするエレナと、貧しいながらも枠にしばられず自由に生きるミア。
どちらにも正義と悪があって、どっちがいいとはいえませんが私はミアの方が感情移入しやすかったのは事実。
でもミアみたいに生きたいかといわれれば答えはノー。
抱えた秘密が大きすぎるし、そこから逃げるために娘を連れて引っ越し続きの人生はしんどすぎる。
結局彼女は問題を抱えていたエレナたちが再生するための着火剤だったのかも?とも思ったり。
そんなハードな生き様を淡々と、時に情熱的に演じるケリー・ワシントンと皆川さんの演技が堪能できるドラマです。
(↑左がミア、右がエレナ。littlefireshuluより)
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.04. 17現在))
『リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密』のレビューはこちら↓
リース・ウィザースプーン主演のドラマ初視聴!現在アマゾンプライムビデオで配信中の『リトル・ファイアー〜彼女たちの秘密』(2021.03.20現在)。主演のリース・ウィザースプーンは映画『キューティ・ブロンド』でしか知らない私。あのキ[…]
秘密主義の凄腕捜査官!NCIS: ニューオーリンズのメレディス・ブロディ
(↑左がブロディ。commissario_steneriより)
アメリカ南部のルイジアナ州、ニューオーリンズを舞台にした『NCIS: ニューオーリンズ』。
アメリカ海軍やアメリカ海兵隊が関わる事件を捜査するNCIS(海軍犯罪捜査局)の活躍を描いたNCISシリーズのひとつ。
皆川さんはニューオーリンズ支局の特別捜査官メレディス・ブロディを担当。
ブロディを演じるゾーイ・マクラーレンの声、聞いたことあります?
皆川さんの低音を想像してたので、地声がけっこう高めでその落差の大きさにビックリ。
皆川さんの吹き替え版の方が「ザ・捜査官」って感じで迫力ありますよ。
字幕派の方、一度吹き替えを聞いてみて。
さて、ブロディですが、ニューオーリンズっぽくないんですよね、最初は。
ボスのキングや同僚のクリスがオープンでおおらかなイメージなのに対して、ブロディは多くを語らない秘密主義。
ドラマの冒頭でニューオーリンズに赴任したばかりのブロディは、メンバーや街が持つ南部独特の明るさになかなか馴染めない様子。
でもそういうメンバーがいてこそ面白くなるというもの。
これから!と思ったら、意外にもけっこう早めにニューオーリンズを降りてしまったブロディちゃん…。(シーズン2で終了)
キング、ラサール、ブロディの関係や吹き替え陣(内田直哉、加瀬康之、皆川純子)が好きだったんだけどなぁ…残念だなぁ。
ちなみに私はシーズン1のショートヘアの方が彼女らしい美しさと強さも感じられて好きです。
(↑ パラマウント・エンターテインメント Japanより)
(↑zoe_mclellan_fanより)
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
グッド・ワイフのデイナ・ロッシ
(↑デイナを演じたモニカ・レイモンド。onechicagofan1821より)
『グッド・ワイフ』は夫のスキャンダルにより専業主婦から弁護士に復帰し、仕事に恋愛に奮闘していくアリシア・フロリック(野沢由香里)が主人公のドラマ。
皆川さんは検事補のデイナ・ロッジを担当。
新人アソシエイト選びでアリシアに敗れたケイリーが次のキャリアとして選んだのが検事局。
そこでデイナと知り合い、彼女と深い仲になるケイリー。(これはすごく意外でした)
さらにはアリシアの愛人でケイリーをクビにした法律事務所の代表ウィルを、収賄容疑で大陪審に持ち込もうとするウェンディ・スコット・カーと一緒に働くのがデイナとケイリー。
デイナはウィルの元で働く調査員カリンダに近づき、捜査の需要なカギになる証拠を得ますが…。
演じるモニカ・レイモンドは『シカゴ・ファイア』でメインキャスト・ドーソンとして出演していますが、最初彼女を見たときデイナ役の女優さんだとまったく気づきませんでした。
吹き替えが皆川さんではなかったので、ドーソンとデイナはまったくつながらず。
『シカゴ・ファイア』でも皆川さんの吹き替えなら「あっデイナ!」と絶対気づいたはずです。
デイナも登場する『グッド・ワイフ女性陣で打順を組んでみた!』はこちら↓
グッド・ワイフの女性陣で打順を組んだらこうなった! この投稿をInstagramで見るJulianna Margulies(@juliannamargulies)がシェアした投稿(↑[…]
CSI:科学捜査班のライリー・アダムス
(↑ライリー・アダムス。serietv_e_coより)
シーズン15で終了となった科学捜査ものの元祖ともいうべき『CSI:科学捜査班』。
皆川さんが吹き替えるライリー・アダムスはシーズン9で登場します。
シーズン9ではシーズン1から登場していたウォリック(山野井仁)がいなくなり、ラングストンが新しいボスとして登場するシーズン。
そのウォリックの代わりにチームに入ったのが皆川さんが吹き替えるライリー・アダムス。
とっても美人さんで優秀な捜査官。
でも、でも、勝気すぎて「もう少し言い方を変えた方が丸くおさまるんじゃない?」とおせっかいを焼きたくなる女性。
まぁ、そういうのが皆川さんぽいっちゃぽいですがね。
私立探偵マグナムのハンナ
(↑magnumpiより)
80年代のドラマをリメイクしたドラマ『私立探偵マグナム』。
皆川さんはシーズン1第15話から登場するハンナを担当。
海軍時代アフガンに派兵された主人公マグナム(坂詰貴之)と知り合い恋人になったのが当時CIAのハンナ。
でもそのハンナに裏切られてタリバンの捕虜になったマグナムたち。
その後、脱出し第二の人生をハワイで過ごすマグナム。
そんな彼の前に突然現れたハンナ。
もちろんハンナ絡みのトラブルに巻き込まれるのはお約束。
そんなハンナにまだ未練があるのか吹っ切れないのかのマグナム。
個人的にはハンナはとっても苦手。
たぶん演じたのがジョーダナ・ブリュースターだからかも。
『チャック』のジル(北西純子)や『リーサル・ウェポン』のケイヒルもあんまり好きじゃなかったのよね。
マグナムはとっても好みだから「マグナム、こういう女が好きなんだ…」とちょっとガッカリ。
でも皆川さんの低音は裏切り者ハンナには合ってる!
ボディ・オフ・プルーフのサマンサ・ベイカー
(↑右から二人目がサマンサ・ベイカー。bodyofproofより)
『ボディ・オブ・プルーフ/死体の証言』は検死官ミーガン・ハントが主人公のドラマ。
優秀ながらも独善的なミーガンが周囲とトラブルを起こしながらも事件解決に導くという王道科学捜査もの。
皆川さんは殺人課の女性刑事サマンサ・ベイカーを担当。
相棒はいかにもなおじさん刑事のバド・モリス。
検死官のミーガンと相性が悪いバドとは違い、彼女の仕事ぶりを素直に認める冷静で行動的なサマンサ。
主人公のミーガンや彼女の上司ケイトがいつもシックなドレス姿なのに対し、サマンサはいかにも刑事というような機能重視の地味なファッション。
そのストイックな雰囲気も含め、やっぱりここでも皆川さんはカッコいい女性の吹き替えでした。
一部ですが、皆川純子さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
まだまだ紹介したいキャラはあるのですが、少しずつ追加していく予定です。
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※当ブログで今まで紹介したドラマと声優限定です。
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