個性的な妻・母親役が揃った冬馬由美さんの吹き替え
私が観たドラマでなぜか個性的な妻や母親率が高い冬馬由美さん。
そして振り回される役が多いのは偶然?
トゲも毒も上手に隠し持った透明感のある声です。
※紹介しているのは私が今まで観たドラマ限定です。
色男の夫に振り回される美人妻!マッドメンのベティ・ドレイパー
(↑ベティとドン。januaryjonesより)
1960年代のNYの広告代理店を舞台に、広告マンたちの人間ドラマを描いた『マッドメン』。
主人公のハンサムで仕事もめちゃくちゃできる男ドン・ドレイパーの妻が、冬馬さんが吹き替えたベティ・ドレイパー。
私は『マッドメン』は60年代の源氏物語だと思う。
主人公のモテ男(光源氏、ドン・ドレイパー)が次々繰り広げる恋物語は一見華やかで、相手の女性に幸せを与えているかのように見えて、実は全員を不幸にしているというのが二つの物語の共通項。
妻のベティはその最たる被害者。
元モデルで金髪碧眼スタイル抜群のまぁ綺麗な奥様ベティ。
60年代のクラシカルな装いがそれはそれは素敵。
かわいい子どもにも恵まれ、夫はハンサムで才能もある、郊外の一軒家で何不自由なく暮らす理想の家庭。
のはずだったのに。
華やかな広告業界で生きる夫にはいつも女性の影が。
そのせいで精神が不安定になり、カウンセリングを受けたりと、他人はうかがい知ることができない不安も抱えているベティ。
ベティが夫ドンを愛していることはよくわかるけど、いつも不幸の影がついて回っているように見えて、その影の原因は全て夫ドンだけど。
そのドンは誰にもいえない大きな秘密を抱えていて、それをベティが知る日がやって来た。
夫に隠し事をされてショックを受けるのは当たり前、でもドンの場合は規模が違う!
それは離婚話に発展し、あんなに幸せだったはずの結婚生活が崩壊する日が。
ちなみに2番目(正式には3番目)の妻メーガンとも離婚してしまうドン。
関係のあった女をことごとく不幸にする色男ドン…ほんと光源氏と一緒。
ベティで印象に残るシーンは、シーズン1の第9話。
飼い犬が隣の家の鳩を襲ったことで、子どもが脅されたことを知り、さらにモデルの仕事がボツになり良き母として生きることを再確認したベティは「なんか憂さ晴らしすっか」くらいの気持ちでお隣の鳩をショットガンで狙い撃ち。
しかもネグルジェにくわえタバコでかっこいい!
美しくてお上品で良き母で良き妻で、誰が見ても幸せなはずなのに、満たされないベティ。
そては再起をかけたような再婚後も同じ。
冬馬さんの声は誰が聞いても美しいベティそのもの。
綺麗なはずなのにヒタヒタと迫る来る不幸の予兆を感じるところも、裏冬馬さんぽくて絶妙なキャスティング!
(↑鳩を狙うベティ。madmen_amcより)
(↑生き方も恋愛も三者三様。左からベティ、ジョーン、ペギー。januaryjonesより)
関わる女性を不幸にするドンは60年代の光源氏かも!↓
マッドメンの主人公ドンは60年代の光源氏だった!1960年代のニューヨークの広告代理店を舞台にした海外ドラマ『マッドメン』。先日ファイナルのシーズン7まで観て思ったんです、「主人公のドンみたいな男、どっかで会ってるぞ」と。次から次へ[…]
自分勝手な夫に振り回される妻!レイ・ドノヴァン ザ・フィクサーのアビー・ドノヴァン
(↑アビー・ドノヴァン。raydonovanより)
またまた夫に振り回される妻が登場!
それは、『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』の主人公レイ・ドノヴァンの妻アビー・ドノヴァン。
『レイ・ドノヴァン ザ・フィクサー』は、主人公レイ・ドノヴァン(東地宏樹)があらゆる手を使ってセレブの問題を解決するドラマ。
彼の家族もいろいろと問題を抱えていて、そちらの火消しも忙しいレイ。
冬馬さんが吹き替える妻アビーは、子どもが二人いて夫のレイともうまくいっている。
が、しかし『マッドメン』のドン同様、レイは妻に何かを隠しているようでだんだん不信感を募らせていくアビー。
最初は「レイ、意外に女性関係はクリア」と思ってたのですが、だんだん正体がバレて「やっぱりお前も浮気ぐせが治らない男やったんやのう」と私もアビー同様不信感が…。
おまけにフィクサーという仕事柄、大きい声ではいえないようなこともいっぱいしているレイ。
約束を守らない、嘘をつく、何をしているのか教えない、そんな夫を信じたり見限ったりを繰り返し、気持ちがコロコロ変わるアビー。
そのあたりはレイもよくわかっていて、彼女が愛想をつかしそうになると、セクシーな下着を贈ったり、豪邸を買ったりと妻のご機嫌を取る。
で、アビーもそんなプレゼントに一瞬思い直すけど…。
すれ違う夫婦の気持ちはいったいどうなっていくのか。
実はまだシーズン2までしか観ていないので、今後の二人は謎のまま。
南ボストン出身で、美人すぎず、どこか田舎っぽささえ感じてしまうアビーは好感度高し。
いくらお金持ちになっても、庶民的で肝っ玉母ちゃんでたくましくて、でも弱いところもあって。
アップダウン激し目の妻アビーは、冬馬さんのトゲの部分が適度に見えるのがいい!
(↑アビーとレイ。raydonovanより)
天才児に振り回される信心深い母!ヤング・シェルドンのメアリー・クーパー
(↑シェルドンと母メアリー。youngsheldoncbsより)
今度は天才児に振り回される母で登場の冬馬さん。
『ヤング・シェルドン』は『ビッグバン★セオリー』の主人公シェルドン・クーパーの幼少期を描いたドラマ。
天才理論物理学者で対人関係に難ありのシェルドンの子どもの頃のエピソードを描いたもので、幼い頃から天才ぶりを発揮。
それに振り回される家族をおもしろおかしく、そして心温まる物語で紹介。
冬馬さんは主人公の子どもシェルドンの母メアリー・クーパーを担当。
彼女はキリスト教プロテスタントの一派バプテストの熱心な教徒。
ちなみに夫ジョージは高校のフットボールのコーチで、特別頭がいいわけではない、なのに子どもが9歳で高校に飛び入学する天才児。
理屈屋のシェルドンは子どものときからやっぱり理屈屋!
そんな難しい子どもシェルドンをちゃんと育てられたのは、正反対のメアリーだからできたのかも。
あのシェルドンが、この世で逆らえない唯一の女性ともいえるメアリー。
それは大人になってからも健在で、『ビッグバン★セオリー』でメアリーが登場すると、とたんに緊張感が走るシェルドンを見るのが大好き。
メアリーの母コンスタンス(通称ばぁば。一城みゆ希)は娘とは正反対で、あけすけでおおらかでギャンブル好きな女性。
なんでこの母からこんな敬虔な娘が育ったのか、ものすごく謎。
『ヤング・シェルドン』で好きなのは、この母メアリーと祖母ばぁばのシェルドンとの接し方。
天才児の個性を伸ばそうと、それぞれがそれぞれのやり方で一生懸命なところ。
シェルドンも母やばぁばのことを愛しているのが伝わってきて、観ているこっちも優しい気持ちになる。
あと、ナレーションが大人のシェルドン(安達貴英)なのも好きなところ。
『ビッグバン★セオリー』で登場するメアリーの吹き替えは宮寺智子さん。
若い頃の透明感あふれる冬馬さんが20年あまり経つと、こんな貫禄ある声になるのねと、吹き替え派ならではのお楽しみもあり。
双子の妹ミッシーの大人版は本田貴子さん。
こちらもいい声の大人に成長しています。
(↑ファミリー勢揃い。youngsheldoncbsより)
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
CSI:科学捜査班のソフィア・カーティス
(↑ソフィア・カーティス。louiselombardより)
CSIシリーズのご本家『CSI:科学捜査班』。
ラスベガスを舞台にしたこのドラマ、CSIシリーズで唯一ファイナルまで観た思い入れのある作品です。
冬馬さんが吹き替えるのはシーズン5から登場するソフィア・カーティス。
確か一番最初に登場したのはホテルでのドレス姿。
正装したグリッソムと同じエレベーターに乗ろうとしたところじゃなかったでしょうか。
何この美人さん、しかもグリッソムに意味ありげな表情、もしかしてグリッソムを落とそうとしてる?と何やらザワザワしたことを覚えています。
(でも記憶があやふやなので間違えてたらすいません)
最初はCSIで、その後刑事になったソフィア。
長身、美人、クールな口調でいかにも仕事ができそうな彼女。
でもいまひとつ気に入らなかったんですよね、なんでだろ。
主にでていたシーズンが終わったあとは、たまに顔を見せるキャラでした。
あと、冬馬さんはシーズン15の第11話では殺されたテストパイロットの出向先TRPエアロノティックスのCEOメイソンを担当。
高層ビルにある彼女の部屋が殺人現場だとされ、殺されたパイロットとの関係を疑われ殺人の容疑がかけられる彼女。
冬馬さんが担当すると「犯人っぽい」んですけど、この場合は違いましたね。
ゾーイの超イケてるプレイリストのマギー・クラーク
(↑マギー・クラーク。zoeysplaylistより)
またまたお母さんキャラで登場!
他人の気持ちがミュージカルのように歌で聞こえてしまう特殊能力を持つ主人公ゾーイが主人公の『ゾーイの超イケてるプレイリスト』。
冬馬さんは主人公ゾーイの母マギー・クラークを担当。
夫のミッチとともに造園デザイナーとして活躍するも、突然夫が難病PSPを患い介護する日々をおくることに。
息子のデヴィッドと娘のゾーイも母を助けようと奮闘。
そんな介護も虚しくシーズン2でミッチは亡くなる。
冬馬さん演じる母親の傾向は「一所懸命」「真面目」「愛情深い」「明るい」。
このマギーもまさにこんな感じ。
夫を第一に考え献身的に尽くすすごくいい妻。
でも夫が亡くなった後、友人に誘われて行ったカジノにはまってしまう。
あのマギーがギャンブル?と失敗になったけどそれにはちゃんと理由があって、それがいかにもマギーらしくて一安心。
そしてマギー、結構歌うの!
その歌はゾーイにしか聞こえてないけど、その歌でゾーイはいかに母が追い詰められたり悲しんだりしてるかがわかる。
そしてそれを解決しようと頑張るゾーイ。
マギーの歌声がかなり特徴的で、けっこう低くて太い声でびっくり。(女優の地声)
演じるメアリー・スティーンバージェンはCSIのD.B.ラッセル(CSIの中で一番好きなボス)を演じテッド・ダンソンだって!
ミストレスのシボーン・ディロン
(↑左よりジェシカ、シボーン(後)、トルーディ(前)、ケイティ。eo.tvより)
仲のいい女性4人ケイティ、トルーディ、ジェシカ、シボーンが、全員ふとしたはずみで愛人になり、いつのまにか泥沼にはまっていくというイギリスのドラマ『ミストレス 愛人たちの秘密』。
もうドロッドロで面白い。
本家はこのイギリスBBCで、その後アメリカ、日本、韓国でリメイク。
リメイクはアメリカ版を観たけど、私は本家の方の女優さんたちが程よく地味で、それがよりリアリティを感じて好き。
さて、冬馬さんは主人公4人のうちの一人、弁護士のシボーン・ディロンを担当。
不妊に悩み、同僚の弁護士ドミニクと関係を持ってしまう人妻。
しかも不倫相手の子どもを妊娠してしまうという、もがいても絶対でられない泥沼にどっぷり両足浸かった状態…。
そしてその事実を夫に打ち明けると…。
(この後の展開はシーズン2で明らかに)
きゃー、シボーン絶対絶命!
4人の主人公の中で一番好きなのがこのシボーン。
美しくて知的で夫を愛していたのにね、気づいたらすごいことになってた。
気になる方はぜひチェック!
ロマノフ家の末裔のオリビア・ロジャース
(↑1枚目がオリビア、2枚目が監督のジャクリーン。theromanoffsより)
ロシア最後の王朝ロマノフ家の末裔たちが織りなす人生模様を描いた『ロマノフ家の末裔 〜それぞれの人生〜』。
1話完結のオムニバスで全8話。
舞台もイギリス、パリ、NYなどばらばらで、オムニバスといいながら登場人物が複数のエピソードにでてたりと、薄い繋がりもあり。
冬馬さんは第3話『栄華の果てに』に登場。
吹き替えたのは自称ロマノフ家の末裔のジャクリーンが監督するドラマの主演女優オリビア・ロジャース。
オリビアはロマノフ家のニコライ2世皇后アレクサンドラを演じるのですが、現場がとにかく全ておかしい。
泊まったホテル、監督のジャクリーン(野沢由香里)、共演者やスタッフ、そして演出。
不安を感じたオリビアは事務所に降板したいと訴えるも却下される。
いわれるがままに演技をするも、監督のジャクリーンに不信感が増すばかり。
実はその「おかしいこと」にはちゃんと裏があって、それが思わぬ悲劇を生むことに。
狂った現場で狂った監督相手になんとかがんばろうとするオリビア。
予想外の結末にぜひ驚いてほしい。
オリビア・ロジャースを演じるのは『マッドメン』の裏女帝ともいえるジョーン・ホールウェイを演じたクリスティーナ・ヘンドリックス。
女を売りにした腰掛け仕事の女性かと思ったら、凄腕キャリアウーマンに大変身というジョーン。
こちらは岡寛恵さんが吹き替えていて、そのキャラがあまりに強烈だったので、先に観た『ロマノフ家の末裔』の冬馬さんのオリビアの声が脳内から完全消去されるほど。
こちらもぜひ観てほしいドラマ。
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2023.08.05現在))
エレメンタリーのエリザベス・ロニー
(↑エリザベス・ロニー)
現代のNYで市警に協力するイギリス人探偵シャーロック・ホームズとジョーン・ワトソンの活躍を描いたドラマ『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』。
舞台だったり相棒のワトソンが女性だったりと、原作とはかなり違うシャーロックものだけどとても面白い作品。
冬馬さんはシーズン2の第6話に登場するエリザベス・ロニーを担当。
アフガンからの帰還兵サム・クレノンが殺され、その不倫相手とされる考古学者のエリザベスの元にシャーロックとワトソンが訪問。
そこで彼女の愛犬で男嫌いのゴッサムに吠えたてられるシャーロック。
実はそのゴッサムが事件解決のカギに。
ベスは犯人なのか…。
演じたサラ・ウィンターは『24 -TWENTY FOUR-』シーズン2のケイト・ワーナーでも登場。
こちらも冬馬さん担当ですが、こちらはまだ未視聴です。
(↑ケイトとジャック・バウアー。sarahwynterofficialより)
一部ですが、冬馬由美さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
まだまだ紹介したいキャラはあるのですが、少しずつ追加していく予定です。
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※当ブログで今まで紹介したドラマと声優限定です。
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