しっとり色っぽい日野由利加さんの吹き替え
日野由利加さんの声のイメージは妖艶で怪しげで色っぽい声なんですよね〜、でもなんかありそうな危険な香りがするのが日野さんっぽさ。
今回、紹介するにあたり日野さん年齢を調べたら私よりも年上でびっくり!
声を演じる女性は30代から50代くらいでしょうか、でも年齢不詳なミステリアスな声ですよね。
男を騙すのか、何か企んでるか、言えない過去があるかのほぼどれかにあてはまるでしょ、日野さんの演じるキャラクターは。(←ちょっと言い過ぎ)
妖艶といいながら、今回選んだキャラクターはどういうわけか母役が多くなりました…。
セクシー悪徳刑事、シェイズ・オブ・ブルーのハーリー・サントス
(↑亡くなったレイ・リオッタと。jloより)
J.Loことジェニファー・ロペスがドラマで初主演したのが『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』。
このドラマの主人公ハーリー・サントスの吹き替えを担当したのが日野由利加さん。
大塚芳忠さんの回でも紹介しましたが、ハーリーは上司のウォズニアック(レイ・リオッタ)やチームの面々と、賄賂や用心棒代で懐を潤している悪徳刑事。
でもひとり娘を愛し仕事はちゃんとする有能な刑事でもあります。
このハーリーがある日、FBIの囮捜査で捕まり、逮捕されないかわりに彼女のボス・ウォズニアックの情報を提供しろとFBIから持ちかけられます。
自分が捕まったらチームは全員逮捕!ひとり娘はどうなる?お金のかかる高校やチェロはどうなる?賄賂で学校に通わせていると娘が知ったら?
という彼女の弱点につけ込んでまんまとFBIのスパイにしたてるわけです。
シングルマザーで刑事で悪徳刑事ときたら気が強いに決まってるわけで。
J.Loの見た目もとってもそれっぽくて、ゆるいソバージュ風ヘア(←今時はなんていうのかしら?)にきっちりメイク、でも服装は動きやすいパンツスタイル。
カジュアルな服装が多いのに、J.Loのカーヴィな体つきや顔のせいかとにかく色っぽい。
その見た目に日野さんのしっとりとした声がまぁ合うことといったら!
毎回ボスのウォズニアックやチームとFBIとの板挟みになるハーリー。
毎日の仕事が綱渡り状態で、日野さんの声もあれやこれやでとっても忙しそう。
本職の事件を追いかけるでしょ、ハーリーをFBIに引きずりこんだ特別捜査官のスタールと常にイライラしながらやりとりしてるでしょ、年頃の娘クリスティーナは言うこと聞かないでしょ、部下は間違って射殺しちゃって尻拭いするでしょ、も〜うたいへん。
そんな合間にハーリー、ちゃんと恋人作ったりして女であることも忘れない。
さすがJ.Lo、さすがハーリー。
日野さんの声は、あせる&イライラする&娘の心配をする8割、ときどき色っぽいシーン1.5割、平穏な日常0.5割、こんな比率かな。
なのでこの『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』では起こる&叫ぶ&泣くなど超アクティブな日野さんの声が堪能できます。
私思うに、J.Lo本人の声よりも日野さんの声の方が色っぽさは強調されてるような気がします。
J.Loの声のイメージはシンガーとしての声の印象がすごく強くて(私のイメージです)少し高めだなぁと思っていたところで、日野さんの少し高めの声!
『シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察』、レビューの評価はいまひとつですが、私は好きです。
J.Loがドラマ初主演でシングルマザーで刑事という意外性、彼女のボスのウォズニアックが目力強すぎのレイ・リオッタ、で吹き替えが大塚芳忠さんでしょ!
レイ・リオッタから大塚さんの声が聞こえた日にゃ「アリ!このドラマアリ!」と確信。
で、ウォズニアックがワルかどうかも大塚さんの吹き替えで悪役確信ですよ。
(詳しくは「大塚芳忠のドラマ吹替|ブラックリスト・レッド&シェイズ オブ ブルー・ウォズニアック他」をご覧ください)
J.Lo演じるハーリーをFBIの情報提供屋にした捜査官スタールは三上哲さんが吹き替えでしょ、声も楽しめる布陣。
こんな楽しみ方してる人は少数派でしょうがいいんです、吹き替えが好きだから。
ウォズニアック/大塚芳忠
テス/藤 貴子
トゥフォ/青木 崇
エスパーダ/宮本克哉
サパーステイン/水中雅章
ローマン/関口雄吾
スタール/三上 哲
ゴージャス妻から良き母へ、デスパのガブリエル・ソリス
(↑ガブリエル・ソリス。desperatehousewivesofficialより)
私が日野さんの名前を覚えるきっかけになった『デスパレートな妻たち』のギャビーことガブリエル・ソリス。
彼女もJ.Lo同様ラテン美女。
『デスパレートな妻たち』の中で一番自分の欲望に忠実だと思う彼女。
はっきりくっきりした顔立ちにボンキュッボン!
そりゃ日野さんの妖艶な声は合うよね〜。
スーザンもリネットもブリーも自分から程遠くて共通点があんまり見えませんが、ギャビーはとりわけ共通点がひとつもない気がして。
というわけで、一番思い入れが少ないキャラクターでした。(日野さんに罪はないです)
でも吹き替えは印象的で。
スーザンの吹き替えは好き嫌いがハッキリ分かれる萬田久子さん、リネットはあらゆるものを自分でコントロールしたがる感じが唐沢潤さんの低めのスモーキー声がぴったりだし、ブリーの完璧な感じは渡辺美佐さんの柔らかい中にもチラリと見える毒のある吹き替えがが面白いし。
ギャビーのお金にドレスに元モデルという称号に執着する「THE・女」って感じが、日野さんの少し高めの声で余計にイライラしていい!(褒めてます)
でもリッチな旦那さんのカルロスとの離婚、その後カルロスと再婚して女の子2人の母になるギャビーですが、生活も見た目も激変してます。
あのギャビーが髪を振り乱してヨレヨレのシャツ&ジーズンで子育てに奮闘。
なんかホッとしました、ギャビーも普通のお母さんだって。
(↑ソリス一家。desperatehousewivesofficialより)
小説の結末を求めて奔走!カササギ殺人事件のスーザン・ライランド
(↑スーザン(右)とアティカス・ピュント。arkansas_pbsより)
「このミステリーがすごい!」などで話題の推理小説を、原作者アンソニー・ホロヴィッツ脚本で映像化したのが『カササギ殺人事件』。
ドラマの中にもうひとつの物語がある劇中劇スタイル。
現代の出版社と1955年のイギリスの田舎町サクスビー・オン・エイヴォンが舞台。
日野由利加さんは現代の出版社で人気の名探偵アティカス・ピュントシリーズを担当する編集者のスーザン・ライランドを担当。
最新のピュントシリーズ『カササギ殺人事件』の原稿を読み進めるが、肝心の最終章がない。
そんな時、作者のアラン・コンウェイが転落死したとの知らせが。
最終章を探しにコンウェイの屋敷に行くのだが…というのが大まかなストーリー。
そこに登場する小説『カササギ殺人事件』も同時に進行していき、ふたつの物語には同じ人物が登場していることに気づくスーザン。
この小説を書いたコンウェイの意図や、なぜ最終章がないのか、劇中劇の事件の犯人は?などなど謎がてんこ盛り。
日野さん演じるスーザン、担当しているコンウェイとは気が合わない、つまり不仲。
でも彼女の恋人アンドレアスはコンウェイの元同僚、妹のケイティもコンウェイと知り合いなど何かと縁がある二人。
スーザン、まさに今を生きる都会のキャリア女性そのもの。
恋人がいてやりがいのある仕事を持って、さらに会社の経営の話まで。
まさに人生の大きな転換期。
そんな時に起きた担当作家の謎の死と行方不明の小説。
アティカス・ピュントと同じように、謎を解かないと気が済まない彼女。
スーザンは情熱と好奇心に突き動かされるタイプ、ピュントは証拠や証言から小さな矛盾を見逃さない理論派。(ポアロやフォイルと同じアンソニー・ホロヴィッツグループ)
そして彼女は小説の中の犯人探しにも夢中に。
時にピュントにヒントを求めたりと、上手に現代と1955年がミックスされている。
日野さんの吹き替えで好きなのは「せっかち感」。
スーザンの知りたい!知りたい!という前のめりの表現がすごくしっくりくる。
あと、短気なところも日野節が効いている。
ピュント役の石住昭彦さんもすごく好き。(彼の演じるキャラでは一番好き)
ところで、スーザンはいったい何歳の設定?(原作では46歳!おいおい)
病気の父親を見舞うシーンでは、どう見ても夫婦にしか見えないんですけど。
でもレスリー・マンヴィルだから許す!
(↑masterpiecepbsより)
コンウェイ/岩崎ひろし
ピュント/石住昭彦
チャールズ/玉野井直樹
アンドレアス/長野伸二
ジェイムズ/平井貴大
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
サイコのノーマ・ベイツ
(↑ノーマンと母ノーマ、怖い…。insidebatesより)
ドラマ『ベイツ・モーテル』では、のちの映画『サイコ』の主人公ノーマン・ベイツの母ノーマの吹き替えを日野さんが担当。
無料放送で1話だけ観ただけだけど…。
ホラーはなかなか苦手でドラマはこの1話のみで終わったものの、映画『サイコ』は視聴済み。
第1話のノーマの声が日野さんだった時の軽い衝撃。
なんだか「母」のイメージがわかない声。
あの映画『サイコ』では白骨で登場した母の若かりし頃のお話。
そこに至るプロセスを描いているのが『ベイツ・モーテル』とのこと。
日野さんの吹き替え、キャスティングした人の気持ち、わかるわぁ。
妖艶な日野さんの声が、息子への過剰な愛と狂気の紙一重な感じ、そして惨劇の予感をひしひしと感じさせてくれる。
あの湿度の高い声で第1話だけで充分怖い…。
ブラックリストのスコティー・ハーグレイヴ
(↑スコティー&トム親子。blacklistredemptionより)
主演のジェームズ・スペイダーのあまりの変貌ぶりに驚いた『THE BLACKLIST/ブラックリスト』。
日野さんは軍事会社ハルシオンの経営者スコティー・ハーグレイヴを担当。
最初はまぁまぁ重要なキャラクターだろうな、くらいで観てたのですが。
なんとエリザベスの夫・トムの母というではありませんか!(ネタバレすいません)
えーっと、トムは推定30代後半?スコティーは見た目50代、でもトムの母ということなら60代なの?この二人が親子って…とストーリーと全然関係ないところで驚きました。
なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?のアメリヤ・ケイマン
(↑開始6〜8秒あたりで登場するのがケイマン夫妻。より)
アガサ・クリスティー原作をドラマ化した『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』。
日野さんは崖から転落死した男アレックス・プリチャードの自称妹だと名乗り出る女アメリヤ・ケイマンを担当。
夫のレオとともにマーチボルトにやってくるが、どうも胡散臭い。
そして下品。
夫のレオの吹き替えは浦山迅さん、妻が日野さん。
でかい声、下品な物言い。絵に描いたようなヤバそうな夫婦。(でもこの組み合わせ好き)
この夫婦が、転落した男や彼が残した最後の言葉「なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?」にどうからんでくるのか。
いかにもアガサ・クリスティーらしい謎解きの世界を楽しんで!
ワンス・アポン・ア・タイムのマレフィセント
(↑onceabcofficialより)
マレフィセントといえば映画の『マレフィセント』を思い出す人が多いかもしれませんが、ディズニーやおとぎ話のキャラクターが出てくるドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』でも登場します。
あの『眠れる森の美女』のマレフィセントをシーズン4から日野さんが担当しています。
『ワンス〜』は他にも『101匹わんちゃん』のクルエラ、『リトル・マーメイド』のアースラなど悪女たちの実写化が素晴らしいです。
悪の中で個人的イチ推しは通称「緑のお姉さん」(私が勝手に命名)のゼリーナ/西の悪い魔女です。
(↑緑のお姉さんこと西の悪い魔女。onceabcofficialより)
マクガイバーのパトリシア・ソーントン
(↑パトリシア・ソーントン。macgyvercbsより)
『MACGYVER/マクガイバー』は政府の秘密機関で働くエージェントのマクガイバー(通称マック)がナイフを駆使し、その場にあるもので道具や武器を作りミッションを成功させるアクションドラマ。
日野さんはシーズン1で登場するマックの上司パトリシア・ソーントンを担当。
長身&スリムでアジア系の美人、ミッションのために無茶をするマックやメンバーたちを抑えるさもできそうなボスですが、実はシーズン1後半でスパイで捕まるという役どころ。
意外に早くいなくなったと思ったら、次来たボスはパトリシアよりも手強そうなマティ(吹き替えは小宮和枝さん)で俄然楽しみになりました。
一部ですが、日野由利加さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
まだまだ紹介したいキャラはあるのですが、少しずつ追加していく予定です。
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