少々屈折した影あり男子にぴったり声の三木眞一郎さん
海外ドラマの吹き替えに限らず多彩なジャンルの作品で声を演じている三木眞一郎さん。
少しザラザラしたような感触の声というのでしょうか、男っぽい低い声とは一線を画すとても個性的な声。
「影を感じる声」と言いましょうか。
みんなに好かれる明るい好青年ではなく、ものごとを斜めから見るタイプといえばわかりやすい?
根底には優しさがあってもパッと見はそれがわからない、ナイーブな少年がそのまま大人になった男性、そんなイメージです。
※紹介しているのは私が今まで観たドラマ限定です。カッコ内は吹き替えです。
NYを舞台にしたエレメンタリーのシャーロック・ホームズ
(↑シャーロック&ジョーン。elementaryofficialより)
三木さんは『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』で主人公シャーロック・ホームズの声を演じています。
頭がキレキレでするどい観察眼から難事件を解決するイギリス人探偵シャーロック。
でも人としては少々難ありで、その辺りをカバーするのが仕事上のパートナーのジョーン・ワトソン(田中敦子)。
シャーロックのなりふり構わない捜査や他人を顧みない行動に三木さんの少々いじわるな声ってぴったり。
三木さんのどこかトゲのある声と、田中さんの透明感のある声のコンビネーション!
この声のイメージはシャーロックとジョーンのキャラクターをそのまんま表しているといってもいいかも。
シャーロックはいつもシャツのボタンを上までキッチリ留めてます、イギリス人っぽいな~と思って。(個人的イメージ)
あと、足をきちんと揃えて立ってるところが印象的で、動作とかボタンとか小さなところに彼のなんともいえない神経質なものを感じてしまいます。
でも、部屋は適度にちらかってて服装も特にこだわりがありそうにも見えないんですよね。
徹夜で推理することも厭わず捜査にしか興味がないのかと思えば、彼の依存症を回復する支援者・アルフレードを助けたり、依存症仲間だったオスカーを更生施設に入れようとしたり、恋人を殺されたジョーンを彼らしく不器用に気遣ったりと、たまにしか出てこない優しい部分が見えたりするするのも「らしく」ていいんです。
まぁ優しいときも三木さんの声のトーンはあんまり変わらないんですけどね、あの突き放したような独特の冷たい口調は。
舞台がNYということもあり、都会的な雰囲気シャーロック・ホームズ。
思い出した曲がスティングの「イングリッシュマンinニューヨーク」。
「誰に何を言われようが自分らしくいること」と歌う「NYに住む英国人」の歌、う~んシャーロックにぴったり。
演じているのもイギリス人のジョニー・リー・ミラー 。
なんでしょうね、あの独特の英国人らしい雰囲気、よくぞ彼をキャスティングしてくれたって感じです、あっ、もちろん三木さんの声もです。
現代のロンドンを舞台にした『SHERLOCK』の三上 哲さん版シャーロックとはまた一味違うNYの三木眞一郎さん版シャーロック、ぜひ見比べてほしいです。
どっちも突き放したような冷たい口調が楽しめますよ。
あと、シャーロックの兄のマイクロフトの声を演じる井上和彦さんの声もオススメ。
弟と違って常識人の落ち着いた大人の男の雰囲気に柔らかい井上さんの声、素敵です。
大富豪で男前&献身的のいいとこ取りなリベンジのノーラン・ロス
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(↑ノーラン&エミリー。revengeabcofficialより)
三木さんの声との出会いは『リベンジ』の主人公エミリーを助ける大富豪のノーラン・ロス。
確か某BSチャンネルの番組で観たのですが、『リベンジ』に登場する男性キャラクターの人気ランキングで1位、もしくはかなり上位に入っていました。(うろ覚えですいません)
主人公と恋愛関係になるわけでもなく宿敵でもなく、という立場でです。
そういう私もこのドラマの男性キャラではノーランが一番好き。
『リベンジ』は主人公エミリーが父を陥れた人たちに復讐をはたしていくという物語。
そのメインターゲットはビクトリアという父のかつての恋人。(ビクトリアの詳細は山像かおりさんでどうぞ)
エミリーは別人になりすまし、財力と美貌と頭脳でターゲットたちに近づき笑顔で罠をしかけるなんともしたたかなヒロインですが、三木さん演じるノーランは、そのエミリーをそれはそれは献身的にサポートするんです。
でもエミリーに恋愛感情は抱いてなくて、彼はエミリーの父に助けられたその恩をエミリーを助けることで報おうとしてるですね。
(そのへんの詳しい事情はぜひドラマで)
しかもノーランは大富豪なので有り余るお金と時間と頭の良さと技術(ソフトウエア発明家)でエミリーの復讐劇の無茶振りにドーンと応えています。
エミリーもノーランに対しては遠慮がないんですよ。
観てて「エミリー、人にものを頼むときはもうちょっと言い方が~」と思うほど。
で、ノーランも数々の無茶振りにNo!というときもあるんですが、エミリーが「じゃあいいわ」と逆ギレすると「わかったよ~」と渋々頼みごとを引き受けてしまうというご主人と召使いのような関係。
でもエミリーの復讐を「このままでいいのか」と心配する彼の気持ちもよく分かるし…。
ノーランのキャラがおしゃれ文化系というか、ものごとを少し斜めから見るというか、ちょっと屈折した感じが三木さんの声にホントよく合ってると思います。
演じるガブリエル・マン、三木さんご本人と雰囲気が似ているような気がします。
背がスラリと高くてシュッとしたイメージ(←伝わってます??)。
だから余計に声の相性がいいのかもしれません。
いろいろ書きましたが、結局私は『リベンジ』をラストまで観ていません。(なんでかしら?)
引用しているオフィシャルインスタグラムではノーラン婚約指輪をしているような画像もあって、誰と?何で?と頭の中が????です。
これはちゃんとラストまで観ないとダメだわ!
詐欺師は異国の地で麻薬王に!ナルコの神のチョン・ヨハン
(↑手前から二人目がチョン・ヨハン。walkhousecompanyより)
実話をもとにしたスリリングなドラマ『ナルコの神』。
三木さんが吹き替えを演じるのは南米スリナムで牧師をする韓国人チョン・ヨハン。
実は韓国で詐欺を働きスリナムに逃亡、そこで麻薬王になったというとんでもない男。
一応表向きは「ハレル〜ヤ!」と信者に笑顔で教えを解く牧師。
スリナムからエイを韓国に輸出し、ひと儲けしようとやってきた主人公カン・イングは商売上のトラブル解決のため、ヨハンの力を借りることに。
困った人の味方だと信頼を寄せていたカン・イングはヨハンの麻薬密売に利用され逮捕、刑務所に収監されるが、国家情報院チェ・チャンホに協力してヨハンを捕まえるため麻薬売買の世界に潜入。
果たして作戦は上手くいくのか?
というずーっとハラハラドキドキ、そしてゴリゴリのハードボイルドな展開に目が離せず。
最初、ヨハン牧師、いい人って思ってたんです、カン・イングと同じように。
でも早々に裏の顔がお出ましになり、想像以上に悪いやつでびっくり。
三木さんの吹き替えでこんな悪役初めてかも。
さっきまで目が笑ってない笑顔で「ハレル〜ヤ!」って言ってたのに、相手が聞き分けのないこと言いだすと一転ダークサイドがこんにちは。
低音で凄んでくるこの温度差!
三木ファンとしてはもう楽しくて仕方がない!!
演じるファン・ジョンミン、地声の韓国語もちろんいいのですが、三木さんが日本語で吹き替えると表の顔と裏の顔の使い分けがストレートに届くので、ぜひ吹き替えで観てほしいドラマです。
国家情報院チェ・チャンホの吹き替えが中川慶一さんですが、ストーリーが彼が主人公ジョナサン・パインを吹き替えたドラマ『ナイト・マネジャー』に似てる!
(主人公パインがMI6(うろ覚え)に潜入を依頼され武器商人ローパーの部下になり彼の逮捕に協力するというあらすじ)
あと、個人的に気になった中国人マフィアのボス、チェン・ジェン。
どこかで見たことあるなぁと思ってたら映画『レッドクリフ』の孫権を演じていたチャン・チェンでした。
(↑チョン・ヨハン。semcompany_より)
カン・イング/内田夕夜
チェ・チャンホ/中川慶一
ピョン・ギテ/武内駿輔
デイビット・パク/谷山紀章
他にもこんなキャラクター吹き替えてます
私が今まで観たドラマ限定です。
王女ピョンガン 月が浮かぶ川のオン・ダル
(↑オン・ダルとピョンガン。kbsdramaより)
高句麗の王女ピョンガンと、かつて彼女や母の王妃を助けたオン・ヒョプ将軍の息子オン・ダルの愛や権力争いを描いた韓国ドラマ『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』。
三木さんは主人公のオン・ダルを担当。
最初にオン・ダルの声を聞いたとき「三木さん?青年の吹き替えは無理があるんじゃ…」とちょっと不安に。
でもあっという間に慣れちゃった。
最近韓国ドラマはすっかりご無沙汰で、目がハートになるような恋愛ものは特に敬遠気味。
でも事前告知で吹き替えが三木さんと知り観てみることに。
記憶を無くし暗殺者となったピョンガンはカジンと名乗り、オン・ダルと出会います。
彼の父を無罪の罪で処刑したのはピョンガンの父で高句麗の王。
そんな憎き相手の娘と恋に落ちる、もうありがち!でも観ちゃう!これぞ韓国ドラマの世界。
素朴な青年オン・ダルがピョンガンと出会い、武芸を身につけ戦いに挑み、権力争いの渦中に放り込まれる。
でもピョンガンへの愛は変わらない、もちろんピョンガンも彼への愛は変わらない、でも試練の連続。
やだ〜もういつもの韓流。
三木さん演じるオン・ダルもいいんですが、ピョンガンが予想外に好印象。
演じるキム・ソヒョンが美しい、そして吹き替えの合田絵利さんがとても好みの声。
これから合田さんもチェックしていきます。
(↑kbsdramaより)
シカゴ・メッドのジェフ・クラーク
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(↑左がジェフ、右はDr.チョイ。nbcchicagomedより)
『シカゴ・メッド』ではジェフ・クラークの声を担当。
『シカゴ・メッド』はシカゴシリーズのひとつで『シカゴ・ファイア』(消防署が舞台)、『シカゴP.D.』(警察が舞台)、最後が『シカゴ・メッド』(病院が舞台)という順番で制作されています。
私はBSプレミアムで『シカゴ・メッド』S1〜Dlife『シカゴ・ファイア』〜Dlife『シカゴP.D.』〜NHK-BS2で『シカゴ・メッド』S2という順で観たので、重複する登場人物の設定が変なふうになってしまって。
ジェフ・クラークはその変な順番で観てしまったキャラです。
彼はもともと『シカゴ・ファイア』で消防士として活躍、身体を壊して医学生として『シカゴ・メッド』で新たな生活が始まるというのが正しい時系列。
私は最初にもう医学生になっているジェフを観て、その後『シカゴ・ファイア』で消防士として活躍している過去の彼を観てて…。
で、三木さんが吹き替えるジェフは『シカゴ・メッド』シーズン1の最終話のみ出ています。
『シカゴ・メッド』シーズン2では三瓶雄樹さんに吹き替えが変わっています。
私はこのシーズン2の声のイメージがすっかり定着してしまって、復習のため三木さんのジェフを観たらかなり雰囲気が違ってて!
三木さん声の方が若々しい感じで、三瓶さんの声の方が重めでどっしり落ち着いた感じです。
もし機会があれば聴き比べてみては。
アテナのイ・ジョンウ
『ATHENA -アテナ-』はテロの脅威に立ち向かう組織NTSのエキスパートを描いた韓国のドラマ。
主人公イ・ジョンウの吹き替えを担当しています。
このドラマが日本で放送されたのは私が韓流にハマっている真っ只中のとき。
イ・ジョンウを演じるチョン・ウソンもかっこいいんですが、どちらかというとDIS東アジア支部長のソン・ヒョクを演じるチャ・スンウォンの方が好みでした。
(三木さん何にも関係ない情報)
推奴のイ・テギル
チュノ~推奴~
愛する人を探すため、貴族の身分を捨てた男>https://t.co/HQ2xXyukxn #GYAO pic.twitter.com/NnUYeykDIo— GYAO! (@Yahoo_GYAO) October 17, 2017
((↑残念ながら配信は終了しています。@Yahoo_GYAOより)
またまた韓国のドラマです、『推奴~チュノ~』では主人公の両班出身の推奴師イ・テギルの声を演じています。
このドラマ、両班(貴族)から逃げた奴隷を追う推奴師を中心に描いた、豪華なキャストと美しい映像も楽しめる面白いドラマです。
テギルを演じるチャン・ヒョクをはじめ鍛えられたイケメン大集合。
もちろんそこも見どころですが、やはり三木さんの声!テギルをさらに荒々しく&かっこよくしてくれてます。
ちなみに三木さんの吹き替え版は放送のみでDVDには収録されていないようですので、機会があったら放送でチェックです!
SEX AND THE CITYのジェリー “スミス”・ジェロッド
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『SEX AND THE CITY』実は観てないのです。
でも調べてみたら三木さんは、主人公の一人サマンサがナンパし、彼女のおかげでスターになったというイケメンのジェリー “スミス”・ジェロッドの吹き替えらしい!
しかもナンパしたという出会いのわりには彼が誠実で恋愛が長続きした相手というではありませんか。
今まで『SEX AND THE CITY』興味なかったのが、三木さんがイケメンの吹き替えをしてるという情報で気になりだした私。
ドラマを観るきっかけっていろいろですね。
一部ですが、三木眞一郎さんが声を演じたキャラクターを紹介しました。
気になるキャラは随時追加していく予定です。
また、ドラマ名はわかるけど声優がわからない、そんなときは「ドラマ別吹き替え声優インデックス」へどうぞ!
※当ブログで今まで紹介したドラマと声優限定です。
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