女子には少々ハードル高めの三国志
三国志とは「魏・呉・蜀の三国が争覇した、三国時代の歴史を述べた歴史書」（wikipediaより）。
私のイメージはいろんな将軍や軍師が広大な中国を治めようと戦ってる壮大な男性向けのコンテンツ。
登場人物は多いし、誰と誰が手を組んで、もうなにがなんだかって感じでどっから手をつけていいかわかりません。
そんな私のような皆さんに、私が観たドラマやマンガをご紹介。
少しでも三国志未体験の人の参考になれば。
全95話の壮大なスケール！三国志 Three Kingdoms
私は10年ほど前、BSフジで放送されていた『三国志 Three Kingdoms』（以下三国志TK）を観ました、でも第一部のみ。
そして少し前からアマゾンプライムビデオで配信が始まったので、また少しずつ観ていますが、全てを観終わるまではもう少し時間がかかりそうです。
三国志TKは、傍若無人な董卓征伐から司馬懿が魏の実権を握るまでの約60年間を描いたドラマ。
しかし、戦いにあけくれるだけのドラマではなく、登場人物の描き方はとても細やか。
男同士の友情や、頭脳派たちの策略、有名な桃園の誓いや赤壁の戦いももちろんきっちり描かれています。
主人公になるような人物がたくさんでてくる『三国志TK』、全95話なので全てを観るのはたいへんだですが、観始めると止まらなくなります！
特に三国志初心者は、ちゃんと最初から観ないと、人間関係や力関係を把握できず話がわからなくなる可能性大。
例えば曹操などはまだまだ下っ端の頃から登場しているので、どんな作戦や優秀な部下を得てのし上がっていくのかがわかるのは、長いストーリーならでは。
曹操以外にも劉備に孫権、司馬遷、諸葛亮などおなじみの面々勢揃い。
そして貂蝉、大喬、小喬などのキレイどころもお忘れなく。
そして私のように吹き替え派はさらに楽しめること間違いなし。
有名な声優さんがそれはそれは勢揃い。
曹操は CSIのD.Bラッセルの樋浦勉さん、劉備は同じくCSIのニックでおなじみの家中宏さん、諸葛亮は堀内賢雄さん、周瑜は24のジャック・バウアーでおなじみの小山力也さんなどなど。
個人的に好きなのは孫権役の咲野俊介さん。
父を戦で亡くし優秀な兄も失い、若くして呉の君主となった孫権。
イケメンで声もイケメンのいいとこどり、ぜひ！
そしてセリフで好きなのは君主を呼ぶときの「わが君」。
なんてうやうやしい呼び名！
いかつい男たちが「わが君」と呼ぶたびに、私も「わが君」と呼ばれてみたい！と。
ゴリゴリの群雄割拠ドラマ＆吹き替えが好きな人は『三国志 Three Kingdoms』オススメです。
（↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能（30日間無料体験もあり）（2020.09.30現在））
イケメン偽皇帝が主人公！三国志 Secret of Three Kingdoms
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（↑左から唐瑛、司馬懿、劉平、伏寿、曹操。love.cheesecake1130より）
『三国志 Secret of Three Kingdoms』（以下三国志STK）は三国志をベースにした新たなストーリーのドラマ。
前述の『三国志TK』は董卓征伐から司馬懿が魏の実権を握るまでの約60年間を描いたドラマですが、こちらの『三国志STK』はもっと短い期間の話。
それでも全54話のまぁまぁの長丁場。
曹操の庇護のもと、名前だけの皇帝・劉協が実は双子だったという大胆な設定。
劉協が先が短いと知り、自分が亡くなった後、双子の弟に自分のふりをさせ漢王朝の復興をめざすという大胆な作戦を計画。
その作戦に引きずり込まれる皇帝・劉協の双子の弟・劉平がこのドラマの主人公。。
三国志なんてわからないというあなた、特に女子に『三国志STK』は入門編としては最適。
まず描かれているのは劉協が曹操の庇護を受けていた頃から、曹操の息子・曹丕が亡くなるまでの約20〜25年と短め。
その分、登場人物もぎゅっとコンパクトになり、登場人物が多過ぎて混乱することはそれほどありません。
見どころとしては
●皇帝が実は双子の弟・劉平という秘密がいつバレるのか
●漢王朝は復興できるのか
●劉平と兄弟同然に育った司馬懿との関係は
●劉平と兄の妃である皇后・伏寿との仮面夫婦はどうなるのか
●司馬懿と先の弘農王の妃・唐瑛との関係は
そして最大の見どころは
●イケメンが大集合！です。（←オイ）
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（↑向かって右が劉平、左が司馬懿。comchomomより）
こんなこと書くと三国志の重みが一気に無くなりますが、中国ドラマに疎い私はあまりのイケメンのレベルの高さにいい意味で大誤算。
とにかくあっちを見てもイケメン、こっちを見てもイケメン。
いろんなタイプが勢揃いでまぁ楽しいこと。
主人公劉平（皇帝になりすます）はかわいいタイプ、司馬懿は男っぽい細マッチョ、大人の余裕の郭嘉、影のある曹丕などなど。
私は頭脳派のクールな細マッチョ・司馬懿が好みです。（『三国志TK』の司馬懿はおじいちゃんなのでそのギャップがまた面白い）
そして、女性陣も美女揃い。
皇后・伏寿と先の弘農王の妃・唐瑛はクールビューティー、郭嘉の恋人・任紅晶は濃いめの丸顔美人、曹操の娘・曹節は将来楽しみな美少女とこちらも大充実。
中国の美男美女の水準の高さに驚きました。
劉平が皇帝になりすまし、いかにして周囲を味方にしていくか、そして曹操との駆け引きや兄同然の司馬懿との友情など男のドラマの要素もありつつ、劉平と皇后・伏寿、司馬懿と先の弘農王の妃・唐瑛、郭嘉と謎の女・任紅晶のそれぞれの恋愛模様もストーリーの大きなポイント。
スケールの大きい戦闘シーンはそれほど多くなく、人間ドラマに重きがおかれた『三国志STK』。
この前後の話を知らなくても十分楽しめる三国志初心者向け、そして通常の三国志とは一味違うストーリーを楽しみたい人にオススメです。
ちなみに、字幕版のみ、至急吹き替え版、制作求む。
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ドラマの次は横山光輝のマンガ『三国志』に挑戦
そもそもなぜ『三国志 Three Kingdoms』を観ようかと思ったのか、それは旦那が三国志が好きで一緒に観ようと思ったから。
そこで旦那が「私が三国志にとっても興味がある」と少々誤解したようで。
ある日、旦那が「横山光輝の『三国志』読む？」とくので、マンガなら気軽に読めるかなぁと思い「あったら読む」と返事。
すると少しずつ買い始めました、潮出版社発行の文庫サイズのマンガ『三国志』。
ちなみに全30巻！！
ちなみにうちには10巻までしかありません…。
マンガだとスラスラ読めて面白いし、横山光輝のキャラの描き方も好きだし、子どもから大人まで時代を超えて楽しめる作品だと思います。
でもマンガも長いの…。
あと、マンガは登場人物の漢字二文字の名前と、顔の描きわけがわからなくなり混乱。
ちゃんとキャラクターの顔を覚えて読み進めるのがポイントです。
そして、また旦那がある日「もっと読みやすいマンガの三国志どう？」と。
は？読みやすい？どゆこと？と思ったらまた新しいマンガを買ってきました。
これも三国志！片山まさゆきの『SWEET 三国志』
旦那が次に買ってきたのは、片山まさゆき作『SWEET 三国志』。
メディアファクトリー発行の文庫サイズはコンパクトな全3巻！
これなら読み切れる。
ドラマの『三国志 Three Kingdoms』が礼服だとしたら、『三国志 Secret of Three Kingdoms』はカジュアルな普段着、横山光輝の『三国志』はスーツで、片山まさゆきの『SWEET 三国志』は短パンTシャツって感じでしょうか。
余分なものをゴッソリそぎ落としていったら『SWEET 三国志』になったって感じです。
群雄割拠の混沌とした中国感がほぼない（笑
私みたいな三国志素人にも分かりやすい、いやかえって混乱するかも。
これどこまで内容削ってんの？このキャラこれで合ってる？と。
キャラクターはかなりデフォルメされてて、服装も自由度が高い！
ジャンルでいうなら「ギャグマンガ」です。
ただ、内容は小説『三国志演義』に忠実（らしい）ですのでご安心を。
4作品をキャラごとに比較
義兄弟の契り 桃園の誓い
「桃園の誓い」とは。
桃園の誓い（とうえんのちかい）は、桃園結義とも称され、『三国志演義』などの序盤に登場する劉備・関羽・張飛の3人が、宴会にて義兄弟（長兄・劉備、次兄・関羽、弟・張飛）となる誓いを結び、生死を共にする宣言を行ったという逸話のことである。（wikipediaより）
劉備、関羽、張飛の3人が、桃園で開催された宴で義兄弟の契りを結ぶという男たちの強い友情を表す超有名な場面ですが、『三国志 Three Kingdoms』、横山光輝の『三国志』、片山まさゆきの『SWEET 三国志』ではこんなにも違いが。（『『三国志 Secret of Three Kingdoms』では「桃園の誓い」の場面は登場しません）
『三国志 Three Kingdoms』の桃園の誓い
いかつい武将たちの鎧だらけの薄暗いシーンとはまるで違う、桃の花が見事に咲き誇るそれそれは綺麗なシーンです。
横山光輝『三国志』の桃園の誓い
（↑潮出版社発行／横山光輝『三国志』より）
向かって右が張飛、センターの好青年が劉備、背中しか見えてないのが関羽です。
片山まさゆき『SWEET 三国志』の桃園の誓い
（↑メディアファクトリー発行／片山まさゆき『SWEET 三国志』より）
センターの劉備がかわいい！向かって左のストロングスタイルが張飛、割とまともな服装の関羽。
優秀な政治家 曹操孟徳
曹操とは魏の基礎を作った武将、政治家。
頭の切れる男で、『三国志 Three Kingdoms』では主人公の一人、映画『レッドクリフ』では劉備と孫権の命を狙う悪役で、周瑜の超美人の妻・小喬に執着する男として描かれています。
『三国志 Three Kingdoms』の曹操
いかつい武将風ではなく、頭脳派らしい雰囲気でクセもの感強めの曹操。
『三国志 Secret of Three Kingdoms』の曹操
眉がグッと上がった威厳のあるちょっと怖そうな曹操。
最初の登場場面で「なにこの圧の強い顔面！」と驚きました。
横山光輝『三国志』の曹操
（↑潮出版社発行／横山光輝『三国志』より）
キリッとした若き武将曹操！クールな男前。
片山まさゆき『SWEET 三国志』の曹操
（↑メディアファクトリー発行／片山まさゆき『SWEET 三国志』より）
イケメンアイドル風！凱旋パレードの曹操さまです。
漢王朝の皇帝 劉協
『三国志 Three Kingdoms』の皇帝・劉協
つねに曹操に怯える気弱な皇帝の劉協。
線が細い青年です。
『三国志 Secret of Three Kingdoms』の皇帝・劉協
亡くなった皇帝・劉協のふりをする双子の弟・劉平。
見た目は草食動物のような可愛い系イケメンですが、漢王朝復興のため情熱を注ぐ熱い男。
横山光輝『三国志』の皇帝・劉協
（↑潮出版社発行／横山光輝『三国志』より）
ドラマと比べるとかなりアダルトな雰囲気の皇帝・劉協。
このあと、曹操の庇護をうけます。
片山まさゆき『SWEET 三国志』の皇帝・劉協
（↑メディアファクトリー発行／片山まさゆき『SWEET 三国志』より）
手前のチャラい男が曹操、後ろの玉座にちんまり座る小さい少年が皇帝の劉協。
作品によって年齢も描き方もほんとにバラバラ。
好みのキャラから作品を選ぶという手もありかと思います。
おすすめする三国志を観る＆読む順番
STEP1.ドラマ『三国志 Secret of Three Kingdoms』
ストーリーの期間が短いのと、ゴリゴリの三国志感が少ないのでまずは『三国志 Secret of Three Kingdoms』で三国志苦手感を克服してみては。
中国歴史ドラマのひとつとして気軽に観られる作品です。
STEP2.マンガ横山光輝『三国志』
大御所横山光輝先生が描く群雄割拠の戦国絵巻。
「執筆開始から25年！ヒーローたちは、いま新たな生命を得て現代によみがえった！」（潮出版社発行／横山光輝『三国志』1巻の帯より）
全30巻の長丁場ですが、読みやすい＆三国志初心者の入門編としておすすめ（旦那談）とのことです。
STEP3.ドラマ『三国志 Three Kingdoms』
壮大なスケールに、全95話と長いのですが、横山光輝『三国志』を読破したならドラマの人物やストーリーも頭に入りやすいと思います。
キャラクターの人物像がわかりやすく、豪華なセット、迫力の戦闘シーンなどでマンガの復習にもなります。
STEP4.マンガ片山まさゆき『SWEET 三国志』
「笑って入門三国志」（メディアファクトリー発行／片山まさゆき『SWEET 三国志』1巻の帯より）
そう、↑このまんまです。
マンガやドラマで三国志の流れを知っていれば、かなりギュッと要約された内容を楽しめると思います。
1巻最後のおまけまんが、作者がなぜ三国志を描こうと思ったが掲載されていますが、光栄「三国志1」を知らない私でも面白かったです！
（旦那曰く、光栄「三国志1」は99%の男子が知ってると、ホントか？）
知識ゼロの人が最初に『SWEET 三国志』を読むと何をそぎ落としたかわからないので、入門編→緻密に描いたドラマ＆マンガ→コンパクト版の流れがいいのでは。
いかがでしたか、三国志。
観る気になりました？読む気になりました？
とにかく話が長いのでドラマなりマンガなり、お好きなものからとっかかるのがいいかと思います。
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