瞳の奥にとは
(↑behindhereyesnetflixtvより)
現在ネットフリックスで配信中の海外ドラマ『瞳の奥に』吹き替え版。(2022.05.28現在)
精神科医とその秘書の浮気に妻が嫉妬して歯車が狂いだす、という恋愛がらみサスペンスの典型と思ったら…。
大どんでん返しのビックリラストにひっさしぶりに「怖っわ!」となりました。
例えるなら現代に蘇った六条御息所(源氏物語)って感じです。
6話完結なので長いドラマが苦手という人にもオススメです。
主な登場人物
※カッコ内は吹き替え
●ルイーズ・バーンズリー(足立由夏)
精神科医の秘書をしながら7歳の男の子を育てるシングルマザー。
友人との飲みの約束をドタキャンされ、そのときにデヴィッドと知り合う。
(↑ルイーズ。behindhereyesnetflixtvより)
●デヴィッド・ファーガソン(相原嵩明)
ルイーズが勤めるクリニックに新たに赴任してきた精神科医。
一日に何度か妻に電話を入れる愛妻家。
(↑デヴィッドと妻のアデル。tombatemanfansより)
●アデル・ファーガソン(武田華)
デヴィッドの妻で専業主婦。
夫デヴィッドのことを愛しているが、彼は少し重荷に感じているよう。
資産家の娘だが10代の頃、火事で両親を亡くした。
その後療養施設に入所し、ロブと出会う。
(↑アデル。behindhereyesnetflixtvより)
●ロバート・ホイル(通称ロブ)(清水優譲)
麻薬依存症でゲイの青年。
療養施設ウエストランズ・クリニックで10代のアデルと知り合い親友になる。
荒んだ環境で育ったため資産家の娘アデルのことを羨ましがっている。
(↑ロブとアデル。aramayo.officialより)
●アダム・バーンズリー(櫻井優輝)
ルイーズの息子。
●イアン
ルイーズの元夫。
●ソフィ(園崎未恵)
ルイーズの友人、アダムも懐いている。
ルイーズの不倫関係を知り別れろとアドバイスするが…。
●アンソニー・ホーキンス(板野正輝)
デヴィッドが担当する麻薬依存症の青年。
●スー(水野ゆふ)
ルイーズの同僚。
大まかなあらすじ
友人のソフィとバーで待ち合わせをしているルイーズ。
しかしドタキャンされ帰ろうとしたところ偶然出会ったデヴィッドと話が弾み、別れ際にはキスをしてしまう。
ルイーズが翌日出勤すると新しいボスとしてやってきたのは昨日キスしたあのデヴィッド。
時を同じくしてデヴィッドの妻アデルとも偶然知り合うルイーズ。
デヴィッドには内緒にしながらルイーズはアデルと友情を育むが、どこか寂しげなデヴィッドに惹かれ男女の関係を持ってしまう。
妻との関係を隠していたと知ったデヴィッドはルイーズをクビにし別れるが、それでもルイーズはアデルとの友情は切れないでいた。
一見妻を大切にしているデヴィッドだが、実は妻をがんじがらめに束縛し暴力をふるっているのではと疑いだすルイーズ。
そしてアデルの口からでたのは、彼は人を殺したのかも…という疑惑。
アデルの言うことを信じ、デヴィッドの本性を暴こうとするルイーズだが、次第にアデルの行動や発言に違和感を感じるように。
夜驚症(寝ているのに突然起きだしたり叫んだりする夢遊病のようなもの)に悩むルイーズは、アデルに薦められた「ロブの手帳」が解決のヒントになるかもと読みだす。
そのおかげか、デヴィッドとは関係がうまくいっているときは穏やかな夢を見るようになる。
しかし、そこから不思議な感覚に見舞われることに。
その不思議な感覚がアデルの本性を見抜くことになるとは、ルイーズは絶体絶命のピンチに陥るまで分からなかった。
デヴィッドはDV夫で人殺しなのか、ルイーズとアデルに友情は本物なのか、「ロブの手帳」をルイーズに渡したアデルの意図とは?
ハッピーエンドに隠された彼女の瞳の奥にある真意を知るのはあの人だけだった。
(↑behindhereyesnetflixtvより)
瞳の奥にの見どころ
やっぱり大どんでん返し
精神科医のデヴィッドと彼の秘書ルイーズの浮気、そして同時進行で育まれる彼の妻アデルとルイーズの友情。
そのバランスが崩れたときアデルの心のバランスも崩れだし…という浮気された妻が暴走する恋愛サスペンスかと思ったら。
見どころはラストの大どんでん返し。
実は影の主人公はあの人だったのか!というオチが。
ぜひ観て確認してほしいのでここでストップです。
夫を愛しすぎるアデル
繊細で夫から安定剤を処方されているアデル。
実は隠れてドラッグに手をだしている彼女。
とにかく夫デヴィッドのことが大好き。
思いが強すぎて彼の浮気と勘違いしてある女性の部屋に忍び込んだ過去が。
そんな極端な愛情を苦痛に感じるデヴィッドだが、そこには別れられない理由が。
結局、このドラマで一番の被害者はデヴィッド、この関係はきっと死が二人をわかつまで。
でも次の愛する者が現れたとき、ようやくデヴィッドはお役御免になれるかも。
ちなみにアデルを演じているイヴ・ヒューソンはあのU2ボノの娘さんですって!
お父さんに似てないなぁ。
(↑アデルを演じたU2ボノの娘イヴ・ヒューソン。memphisevehewsonより)
アデルの友人ロブの存在感
最初彼を観たとき「いかにも療養施設にいそうなジャンキー青年」と思っていたら、入所仲間でお金持ちのお嬢さんアデルと友情を育む意外性。
ゲイのロブは純粋にアデルと友情を育み、互いにすごく幸せそう。
なんだロブってアデルと知り合って更生するんだね、なんて呑気に思っていたら、後半に行くほど彼の「その後」がどうなったか気になって気になって。
不思議な存在感を放つロブを演じているロバート・アラマヨは『ゲーム・オブ・スローンズ』で若きエダード・スタークを演じてたんですね!
どうりでどっか見たことあると思った。
あとネットフリックスで配信中のドラマ『マインド・ハンター』S2では実在のシリアルキラーのエルマー・ウェイン・ヘンリーを演じているよう。(うわっ観なくては!)
クールに見えてどこかピュアな雰囲気もあるロバート・アラマヨ、今後要注目です。
(↑瞳の奥にのロブ。aramayo.officialより)
(↑マインド・ハンターでのロバート・アラマヨ。aramayo.officialより)
ツッコミどころはあるけれど
私はスティーヴン・キングのような非現実的な設定はちょっと苦手なんですが、この『瞳の奥に』もキングとはちょっと毛色が違う非現実的な要素あり。
でもそれがこのドラマの鍵で、面白くなったポイント。
(前半はこの要素が薄め、終盤の怒涛の展開までリタイアしないで!)
これを面白いと思うかツッコミどころとするかは自由ですが。
精神科医デヴィッドと患者アンソニーの危険な雰囲気は『シックス・センス』を連想したし、アデルの友人でドラッグ中毒のロブはどっか『トレインスポッティング』のユアン・マクレガーみたいだし、どっか危なかしい妻のアデルはよくある「ヤバい女」っぽいし、どうせ奥さんが暴走するんでしょ?と今まで観た何かっぽい要素多いなぁ、とたかを括っていたら見事にやられました。
そんな飛び道具だしてくるかと。
ぼんやり観ていたので状況が理解できず、もう1回どこも見逃すまいと最初から観直しました。
ネタバレしないようにしてるのでなんともあやふやな表現ですいません。
吹き替え派ならではのお楽しみ
デヴィッドの妻のアデルの吹き替えが武田華さん。
女性らしい色っぽさもありながら知性も感じるあの声、大好き。
で、ちょっとヤバい女アデルの吹き替え。
一見まともそうなのに狂ってる。
これが怖い。
この手の女といえばトルコ版『僕のヤバイ妻』のデリン・ボズテペ。
アデルもデリンもどちらも夫の愛に徹底的に執着するタイプ。
なのでアデルを観て聴いて「おっ、デリン再来か?」と思ったらその上をいく大暴走妻でした。
ルイーズの同僚で気のいいおばさんスーは水野ゆふさん。
『ダウントン・アビー』のマシューの母イザベルが印象的。
イザベルをもっと親しみやすくちょっと図々しくしたらスーの出来あがり!
あと、ちょい役のルイーズの友人ソフィを担当するのが園崎未恵さん。
もっとストーリーにからんでくるかと思ったらそれほど重要な役でもない。
そこに園崎さんを使うなんてなんて贅沢。
そしてデヴィッドの昔の浮気相手とされるマリアンの吹き替えは宮島依里さん。
嫉妬に狂うアデルに嫌がらせをされるカフェ経営者のマリアン。
ほんとにちょい役!
こちらも贅沢な使い方だわ。
(↑behindhereyesnetflixtvより)
観終わった感想
「見どころ」にも書いたようにやっぱりラストのどんでん返の衝撃は久しぶりに恐怖を感じました。
舐めてましたね『瞳の奥に』を。
どうせ不倫ドロドロサスペンスやろと思ってたら、執着モンスターの生き残り大作戦でした。
愛への恐ろしいまでの執着と嫉妬、そして手にしたら絶対離すもんか!というちょっぴり悲しい主人公の生き様、どうか見てやって!
そうそう、過去に「恐ろしいほど魅力的?海外ドラマのサイコパスたち」という投稿をしたので、『瞳の奥に』もここで紹介できるかと思ったのですが、サイコパスとはちょっと違うのでやめました。
どう違うかはぜひ観て確認を。
(↑behindhereyesnetflixtvより)
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