訪問ありがとうございます。海外ドラマの吹き替えで気になる声優さんと、演じた新旧交えたドラマのキャラクターを自分勝手に解説中!主役はもちろん、サブや1話限りの吹き替えなど、とにかく印象に残ったキャラを紹介。また、レビューや視聴中のドラマ紹介、ブログ運営にまつわることなども投稿しています。コメントはお気軽に!

死んだ弟のDNAが殺人現場に!ザ・ファイブ残されたDNA吹き替え版レビュー

丁寧に人物を描いたイギリスらしい良質ミステリー

(↑U-NEXTは見放題、アマゾンプライムはレンタル料金必要。(2021.08.14現在))

現在U-NEXTやアマゾンプライムビデオで配信中の『ザ・ファイブ-残されたDNA-』(2021.11.29現在)。
ある殺人現場で検出されたDNA。
それは20年前死んだとされる5歳の男の子ジェシーのものだった。
ジェシーは生きているのか、そして事件の真相は?
※本ページの情報は2021年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトやアマゾンプライムビデオにてご確認ください。
※ネタバレしていないのでご安心を。

ザ・ファイブ-残されたDNA-とは

(↑松竹チャンネル/SHOCHIKUchより)

ある女性の殺人事件現場で検出されたDNAは、20年前に殺されたとされる5歳の男の子ジェシーのものと判明。
ジェシーが行方不明になる直前一緒にいた兄のマークや幼馴染のダニー、スレイド、プルーの4人はこのことがきっかけに再会する。
ジェシーが生きているのかも、という手探りの希望に翻弄されるダニーら幼馴染、そしてジェシーの両親。
ジェシーを殺したと自白した犯人マロシは嘘をついているのか、もしかしたら犯人は他にいるのか?もし生きているのならなぜ家族に会いにこないのか?女性を殺したのはジェシーなのか?と次々沸き起こる疑問の数々。
そして音楽プロデューサーの殺人事件の現場からもジェシーのDNAが発見される。
このふたつの事件の接点は?
ジェシーはどちらの事件にも関与しているのか?
そしてこの事件をきっかけにマークら4人やそれぞれの家族の問題や隠されていた真実が次々に明るみに。

主な登場人物

※カッコ内は吹き替え
吹き替えはDVD版とWOWOW版があります。私が観たのはU-NEXTで配信されているDVD版なのでそちらの声優名を記載しています。

ザ・ファイブ(幼馴染の5人組)

(↑左からダニー、スレイド、プルー、マーク。redproductioncoより)

●マーク・ウェルズ(主人公/相樂真太郎)
弁護士。
20年前に弟のジェシーが行方不明になり、犯人とされるマロシが殺しを自供していた。

●ジェシー・ウェルズ(一花さくら)
マークの弟で死亡したとされている。
20年前兄のマークたちと森に遊びに行くが一人で帰宅する途中に行方不明になり、小児性愛者のマロシが誘拐し殺したと自供。
但し、遺体は発見されていない。

(↑ジェシー。redproductioncoより)

●ダニー・ケンウッド(西垣俊作)
刑事。
マークの幼馴染で妻と3人の子ども、元刑事の認知症の父親と暮らす。

●スレイド(宮内隆臣)
子ども用シェルターを運営。
マークの幼馴染で5人の中では一番やんちゃだが思いやりがある優しい男。

●プルー・カルー(水世晶己)
セレブ相手の医師。
マークの幼馴染でしばらくアメリカで暮らしていたが2年前にイギリスに帰国。
ジェシーが行方不明になっていたとき、マークと付き合っていた。

ザ・ファイブの家族

●アラン・ウェルズ(高橋ちんねん)
●ジュリー・ウェルズ
マークとジェシーの両親。
父のアランはジェシーが死亡していると、母のジュリーはまだ生きていると信じている。
ジェシーのDNAが検出されたことで心が乱れる。

●レイ・ケンウッド
ダニーの父で元刑事、ジェシーの事件を担当していた。
ダニーは仕事一筋で家庭を顧みない父に反発。
現在は認知症を患いダニーと同居しているが、ダニーの妻は介護や不在がちな夫に不満を抱いている。

●スチュアート
プルーの夫。
金融関係の仕事で成功しているが、プルーとマークの関係を疑い携帯に追跡アプリを入れ妻を監視している。

ザ・ファイブの交友関係

●ローラ・マーシャル
マークの恋人。
夫の地理教師ケントンとはうまくいっていないが、ヨリを戻しマークとは別れる。

●フランク・リプトン(庄司然)
マークの近所に住んでいた男性で家族ぐるみの付き合いがあった。
娘2人を交通事故で亡くし、このことがきっかけで妻と別れる。

●アレクサ(日野なつみ)
マークの恋人ローラの夫が勤める学校に通う生徒。
生徒の間ではローラの夫ケントンと関係があると噂される。

●アリー・ケイン(藤野愛美)
刑事でダニーの相棒。
男性と深い関係になるのを避けているクールな女性。
分析官のカールに想いを寄せられている。

(↑アリーとダニー。redproductioncoより)

●カール・ハチェット
アリーの同僚で分析官、余命短い父がいる。
鑑識のケンと仲がいい。

●ブリトネイ
スレイドが運営するシェルターのボランティア。
スレイドを信頼し、自分の過去を告白し罪を償おうとする。

●ジェマ・モーガン
監禁されていて脱走し、スレイドが保護した女の子。

事件関係者

●ジェイコブ・マロシ
マークの弟ジェシーを誘拐し殺した犯人。
他にも多数の被害者がいる小児性愛者の連続殺人犯。

(↑マロシとマーク。redproductioncoより)

●アンジェラ・クラーク
マロシの協力者。

●セリーナ・キャラウェイ
ホテルで殺されたITコンサルタントの女性。

●ポーター
セリーナの勤務先の社長。

●リチャード・ペイン
ポーターの手下。

●ジョー・ハンリー、マット・ローハン
ジェシーとではないかと思われる謎の男。

●ジェイ・ニューマン
自宅で殺された音楽プロデューサー。

大まかなあらすじ

(↑redproductioncoより)

2つの事件が同時に進行、どちらの現場でも殺されたとされる5歳の男の子ジェシーのDNAが検出される。

まず、女性がホテルで殺される。
その現場から発見されたDNAは20年前、殺されたとされる5歳の男の子ジェシーのものだった。
それは担当する刑事のダニーの幼馴染マークの弟で、こっそりDNAのことをマークに伝える。
そしてジェシーの事件当日、一緒にいたマーク、ダニー、スレイド、プルーが20年ぶりに再会。
殺された女性が関与していた詐欺事件は、マークの恋人ローラの夫やスレイドも意外な形で関与していた。

もうひとつの事件は女性の監禁事件。
シェルターを運営するスレイドは、ある日監禁されていた女の子ジェマを保護する。
彼女の記憶から監禁場所を探るダニーとアリー。
スレイドはその事件にボランティアのブリトネイが関与していると知り、なんとか彼女を守ろうとする。
そしてその監禁場所で住人の音楽プロデューサーのジェイが死体で発見される。
そこにはまたジェシーのDNAがあった。

ジェシー殺しの犯人とされるマロシは過去、マークとジェシーの父アランに手紙を送っていた。
そこからマロシの殺しの証拠を見つけだすが、そこにあったのは「第一幕:標的」「第二幕:苦痛」「第三幕:殺害」と3つ分けられた生々しい犯行の録画テープ。
しかしジェシーは「第一幕:標的」しかなかった。
ということは彼はまだ生きている?
ジェシーと見られる男がマークや両親の前に少しずつ姿を現しだすが…。

ジェシーのDNAが発見されたことにより、関係者が20年間隠してきた秘密や嘘が少しずつ明らかに。
それは友情や家族の信頼を揺るがすような大きなものだった。
マークは母の秘密を知り、ダニーは父の疑惑を知り、スレイドとプルーは二人きりの秘密を知られることに。

ジェシーは生きている?死んでいる?
DNAはいったい誰にもの?そしてなぜそこに?

見どころポイント

丹念な人物描写

主人公は弟ジェシーを失った弁護士のマーク。
ですが幼馴染のほか3人も丁寧に性格やその背景にあるものを描いています。
子どもだった4人が大人になって、それぞれの生き様が表れているような事件への向き合い方は、自分も大人になったから理解できること。

私なりにザ・ファイブをひと言でいうなら…
●マーク/弁護士でありながらけっこう後先考えない。暗唱番号二桁くらい覚えろ!
●ジェシー/20年後の姿をお楽しみに
●ダニー/父に翻弄される姿は一番応援したくなる
●スレイド/危なっかしさと優しさが混在するたぶんモテ男、そして超重要人物
●プルー/なぜマークとスレイドが好きになるかわからない不安定女医

イギリスドラマで観たことある顔

マーク役は『ダウントン・アビー』で未亡人になったメアリーと内緒の旅行にいくもフラれるギリンガム卿でおなじみのトム・カレン。
マークの恋人ローラは『刑事フォイル』で主人公フォイルの運転手役で何にでも首を突っ込むお転婆サムを演じたハニーサックル・ウィークス。
久しぶりに見た彼女は少し顔がやつれた印象で、めっきり老けた感じに…サム好きだったからちょっと残念。
スレイド役のリー・イングルビーは『ハリー・ポッター』の夜の騎士バスの車掌さん。
マークのお母さんジュリーは『アンという名の少女』のアンの養母マリラ・カスバートを演じたジェラルディン・ジェームズ。
超しっかり者のマリラとはひと味違う秘密を抱えたお母さんを演じていたりなど、ドラマ、映画好きにはお馴染みさんがでてきます。
でも、なぜか全体としては地味な印象が拭えません…。

ツッコミどころいろいろ(主にプルー)

まずスレイドは無罪ですか?少々ネタバレですが彼、2人殺してますよ!無罪放免ってこと?
そしてラスト、こんなキレイにおさまるものかな、と。
それぞれ思うところがあるはずだけど、みんなハッピーかもしれないけど…。
でも美しく終わっておけば、続編「ザ・フォー(仮題、製作が決定)」につなげやすいかも、とも考えたりして。
気になるのはファイブがフォーになるって、誰かいなくなるのかしら??

あと、一番つっこみたいのはプルー。
彼女は状況をなにも考えず自分の気持ちをマークにぶつけるところが子どもっぽくて好きじゃない。
あと、プルーとマークのくだり(ラスト)はいらない、本当にいらない!
マークには幸せになってほしいですが、相手はプルーじゃない!と私は思う。
っていうかプルーの悪口になってます?これ?

(↑スレイドとプルー。redproductioncoより)

伏線いっぱい

いろいろ張られた伏線はどうやって回収するのか、それがミステリーの謎解きの面白さ。
一番のメインはジェシーの正体。
終盤までジェシーの生死や何者か分からないのですが、それが分かったときの「ああ、そういうことね!」と落ち着く瞬間が最高。
ただ、ちょっと中だるみするというか、展開はもう少しスピーディーでもいいかな、とも思いました。
丁寧なんですけどね。

細かすぎて伝わらない私のツボ

第一話でスレイドの運営するシェルターでダンスするシーンで流れる曲が大好きなABCの「Poison Arrow(ポイズン・アロー)」。
ドラマの設定は現代のはず。
でもABCのポイズン・アローは80’sど真中。
この曲がイギリスでは何かに使われ、世代を問わず人気なのかどうかは不明ですが、80年代育ちの私には嬉しいサプライズ。
第一話以外でも何回か流れるこの曲、でもなぜこのドラマに?
ちなみに当時私はなぜかABCのアルバムをカセットテープ版で購入。
レコードより安かったとか?
久しぶりに「ルック・オブ・ラヴ」聞きたいな。

(↑ABC – Poison Arrow (Official Video)より)

吹き替えは2種類

私はU-NEXTで観たのでDVDと同じ吹き替え。
WOWOW版もあるので、同じキャラでも吹き替えでどう印象が変わるのかぜひ聴き比べをしたいです。

【WOWOW版はこちら】
●マーク・ウェルズ/前田一世
●ダニー・ケンウッド/日野聡
●スレイド/川島得愛
●プルー・カルー/宮島依里
●アリー・ケイン/松井茜

最後に

いかにもイギリスらしい渋くて地味で、でも面白いミステリー『ザ・ファイブ-残されたDNA-』。
着地点がまったく見えなくて面白かった!
調べるのが本職の刑事ダニーを助けてるのか邪魔をしてるのか分からない幼馴染たちがあれこれ首を突っ込みすぎますが、それがないとドラマとして成立しないので仕方ない。
実はキーパーソンはマークでもダニーでもなくスレイドとマーク母という意外性。(ヒント与え過ぎかも)
ちょっとひねりが効いたミステリーが好きな方にオススメです。

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※本ページの情報は2021年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

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