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埋もれる殺意シーズン2~26年の沈黙~ 吹き替え版レビュー

26年の沈黙が破られ過去が動きだす『埋もれる殺意』S2

現在アマゾンプライムビデオで配信中の『埋もれる殺意~26年の沈黙~』(2020.07.22現在)。
埋もれる殺意シリーズのシーズン2にあたるこの作品、丁寧に関係者の過去を探る捜査はシーズン1の『埋もれる殺意~39年目の真実~』と同じ。
主人公キャシーの人間味あふれる魅力的なキャラクターと、丹念に過去を探るミステリーの面白さは今回も健在です。
※ネタバレ若干あります。

『埋もれる殺意~26年の沈黙~』とは

アマゾンプライム会員なら追加料金なしで視聴できます(30日間無料体験もあり)(2020.07.22現在)↑

川底に沈んでいたスーツケースから発見された白骨死体。
持ち物の時計やポケベルから殺されたのはデヴィット・ウォーカーと判明、そして容疑者4人が浮上。
被害者デヴィットの闇の顔と、容疑者たちの誰にも知られたくない過去と抱えたトラウマが浮かび上がると同時に、点がつながって線になりそうなところで捜査は行き詰まる。
ビショップ署の警部キャシーを中心にチームは関係者の過去を丁寧に探り、ようやく線でつながったのですが…。

主な登場人物

ビショップ署

(↑キャシーとサニー。itvより)

●キャシー・スチュアート(主人公)
冷静に捜査を指揮するビショップ署警部。
被害者や加害者の心に寄り添う心優しい女性。
夫を亡くし父と息子と一緒に暮らしている。

●サニー・カーン(キャシーの相棒)
キャシーの頼れる部下。
シングルファーザーでお年頃の娘二人と暮らすが扱いに悩む毎日。

●マーレイ(キャシーの部下:ベテラン)

●ジェイク(キャシーの部下:若手有望株)

●フラン(キャシーの部下:頭の回転が速い)

被害者とその家族

●デヴィット・ウォーカー(被害者)
スーツケースから発見された被害者で刃物で心臓をひと突きにされ殺された。
ナイトクラブなどを経営、保守派政党の資金調達を担当。
1990年5月に失踪したが、うつを患っていたため自殺だと思われていた。

●テッサ・ニクソン(被害者の妻・容疑者1)
デヴィットの元妻で、現在は再婚している。
夫が失踪後、警察官になり一人息子ジェイソンを育てる。
容疑者の一人。

●ジェイソン・ウォーカー(被害者の息子)
デヴィットとテッサの息子。
人との付き合いが苦手で感情の起伏が激しい。
自分を見捨てたと思っていた父が殺されたと知り動揺、さらに父の闇の部分を知るにつれ不安定になる。

●ポール・ニクソン(再婚相手)
テッサの再婚相手、先妻との間に15歳の娘ベッカがいる。

容疑者とその家族

●コリン・オズボーン(容疑者2)
ゲイの弁護士。
デヴィットのスケジュール帳に名前と住所があり容疑者に浮上。
子どもの頃、性的虐待を受け、以降性格が変わってしまう。
パートナーのサイモンとともに女の子を養子に迎えようとしているが、すぐカッとなる性格でそのことでいろいろトラブルを起こす。

●サイモン(コリンのパートナー)

(↑コリン。eleanorbakercostumedesignより)

●サラ・マームード(容疑者3)
教師で3人の息子を持つ母。
デヴィットのポケベルにサラが昔住んでいた住所があり容疑者に浮上。
過去、売春婦をしていたがデヴィットの遺体が発見されたことにより家族や周辺にもその過去がバレてしまう。

●ハッサン・マームード(サラの夫)

●アリ、アフメイド、ユーセフ(ハッサンとサラの息子たち)
ユーセフが母の売春婦の過去を知り友だちに打ち明けたため周辺の人に知られてしまう。

——————-

●マリオン・ケルシー(容疑者4)
小児科の看護師。
姉と仲が悪く、都合が悪くなるとキレて話を強引に打ち切る癖があり、夫トニーにもそれを指摘される。
デヴィットが持っていた切符の裏に書いてあった住所が実家の住所で、そこからマリオンにつながる。
デヴィット失踪当時はIRA(アイルランドの武装組織)の活動家だったシニード・クインとつきあっていた。

●トニー・ケルシー(マリオンの夫)

●エリース(マリオンの姉)

●ジョイ・ダンフィ(マリオンの母)

大まかなあらすじ

若干ネタバレあります、知りたくない方は飛ばしてください。

(↑キャシーとサニー。eleanorbakercostumedesignより)

●序盤(第1話〜2話)
川底からスーツケースに押し込まれた白骨化した死体が発見される。
ビショップ署の警部キャシーは所持品の時計の修理跡から被害者の身元を割りだす。
被害者デヴィットのポケベルやアドレス帳、切符のメモ書きにある複数の住所や電話番号からコリンとサラにたどり着く。
もちろん被害者の妻テッサも疑いの目が向けられていた。

●中盤(第3話〜5話)
被害者デヴィットは頻繁に売春婦を買っていたり、保守派政党関係者の子どもをレイプしたり、少年院に収容されていた少女たちを連れ出し男たちに斡旋していた「集会」を開いていたりなど、暗すぎる裏の顔がだんだんと暴かれていく。
そしてデヴィットとコリンやサラとのつながりが少しずつ判明する。
キャシーはコリン、サラ、マリオンを同時に警察に呼びだし反応を見るが3人には何も繋がりがなさそうだった。
が、それがかえってキャシーに疑問を抱かせた。

●ラスト(第6話)
サラがデヴィット失踪時にイタリアにいた完璧すぎる証拠を見て、キャシーはある仮説を立てる。
その仮説に基づき、チームはコリン、サラ、マリオンの家族にある話を聞きに行く。
そして心の傷を負った3人の壮絶な過去を知りキャシーはある決断を下す。

見どころポイント

過去を丁寧に調べる地道な捜査

小さな証拠から少しずつ事実を突き止めていく捜査にスピード感はありません。
もちろん派手なアクションやシリアルキラー、カーチェイスもなし。
でもそんな地道な捜査で小さなパズルのピースが少しずつ揃っていくときの面白さ。
演じる俳優陣も変にかっこよくなくて本当に身近にいそうな人たちばかり。
どのセリフも聞き逃せないゆっくりじっくり楽しめるミステリーです。

主人公キャシーの人に寄り添った決断

シーズン1の『埋もれる殺意~39年目の真実~』では殺された被害者とその母に寄り添い、無念を晴らそうと努めたキャシー。
このシーズン2『埋もれる殺意~26年の沈黙~』では容疑者コリン、サラ、マリオンの壮絶な過去を知り、その容疑者たちの犯罪を立証することは本当に正しいことなのかと考えるキャシー。
そしてその決断をちゃんと理解してくれる相棒のサニー。
その背景には被害者デヴィットに誰も同情しないという特殊な殺人事件がありますが。
結末は一般的な円満解決とは違いましたが、キャシーとサニーの被害者ともいえる容疑者3人への慈しみさえ感じる決断に、心の中で小さな拍手を贈りました。

子どもの虐待の根の深さ

容疑者コリン、サラ、マリオンの過去の虐待の話を聞いて、ドラマとはいえどこに怒りと悲しみをぶつけていいのかわかりませんでした。
虐待する方もそうですが、それに気づかない親にも怒りがわきます。
自分はなんて幸せな子ども時代だったのだろうと、親をはじめ周囲の大人や環境に改めて感謝しました。
ほんの少し何かがずれていたら、もしかしたら私もコリン、サラ、マリオンにようになっていたかも…とも。
ドラマの架空の人物だというのに、その後の3人の人生を見て、キャシーの決断が間違いではなかったと確認したくなります。

吹き替えにも注目!

主人公キャシーの吹き替えは『グッド・ワイフ』の主人公アリシア・フロリックを吹き替える野沢由香里さん。
アリシアよりも低めの声で落ち着いた感じがキャシーのキャラクターにぴったり。
部下のサニーと一瞬怪しげな雰囲気になるのですが、照れを隠すキャシーの低っくい声が素がでてるようで印象的でした。

サニーを担当する目黒光祐さんは、ドン・チードルの吹き替えを多く担当してるんですね。
キャシーへの信頼感が声からもわかるいい吹き替えです。

あと気になったのはシーズン2から登場したキャシーの将来有望な(私の勝手な希望)部下フランと、コリンとサイモンの養子縁組をサポートする職員を担当する尾身美詞さん。
尾身さんは『クリミナル・マインド 国際捜査班』のメイ・ジャーヴィスを担当している声優さん。
独特のシャープな声は一度聞いたら忘れられません。

最後に

時間が経過した遺体から、犯人を地道な捜査で暴いていく『埋もれる殺意~26年の沈黙~』。
知られたくない過去と正面から向き合う事件関係者の痛みがひしひしと伝わってきます。
ドキドキハラハラはありませんが、一瞬たりとも見逃さず聞き逃さず観てほしいドラマです。

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