アウトブレイクは新型コロナ感染の予言書?
(↑ 株式会社トランスフォーマー配給・発売作品より)
現在アマゾンプライムビデオ他各社で配信中の『アウトブレイク -感染拡大-』(2021.05.30現在)。
以前から気にはなっていましたが、まさか新型コロナがテーマとは知らず放置。
観てみたら…今世界中で猛威をふるう新型コロナ感染の予言書のようなドラマでした!
ぜひぜひ今観てほしいドラマです。
(NETFLIX、hulu、U-NEXTほか主な配信サイトで配信中。2021.05.30現在)
※極力ネタバレしないようにしていますが…。
新型コロナを扱った海外ドラマ、アウトブレイク -感染拡大-とは
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.05.30現在))
『アウトブレイク -感染拡大-』はカナダ・トロント州モントリオールを舞台に、新型コロナウイルスの脅威にさらされる人々と、感染経路や宿主を探し感染拡大を食い止めようとする研究者を描いたドラマ。
公式サイト(http://www.transformer.co.jp/m/outbreak/)にありますが、2020年1月にカナダで放送されたのですが、新型コロナが世界的に話題になる前の2019年末にはほぼ撮影を終えていたということ。
つまり、現実に起こっている新型コロナ感染症を予言したかのようなドラマだということです。
これ現実世界を同時進行でドラマ化してるんじゃない?と勘違いするほどの恐ろしいリンク具合。
だからこそ、今観てほしいドラマなんです。
主な登場人物
※カッコ内は吹き替え
(↑主人公アンヌ=マリー・ルクレール。blutvより)
緊急衛生研究所関係
●アンヌ=マリー・ルクレール(主人公/笹島かほる)
緊急衛生研究所の所長。
夫と一人娘と暮らす有能な研究者で医師。
仕事では冷静沈着で理論的に考えることができるが、ひとたび夫のことになると動揺や不安がわかりやすくでてしまう女性。
●ネッリ・カジュリク(緊急衛生研究所臨時職員/浅井晴美)
新型コロナに感染したイヌイットのアラシーのいとこで大学院生。
所長のアンヌ=マリーと知り合い、イヌイットの言葉ができることから臨時の職員に。
●ローラン・ドゥメール(公安大臣/佐々木祐介)
アンヌ=マリーのボスで、新型コロナ対策に対応する大臣。
同性パートナーのパスカルとの間の子どもを代理母のフランソワーズが妊娠中。
●ファブリス・プレヴェール(広報/菊池康弘)
ドゥメール公安大臣に頼まれ緊急衛生研究所の広報担当に。
対外的なイメージを重視するあまり、考え方の違うアンヌ=マリーとよく揉めている。
●シルヴィ・ガドボワ(ギャナクスコ社研究者/かとう有花)
アンヌ=マリーの大学の同級生で、現在はアメリカ・ギャナクスコ社で抗ウイルス薬を開発中。
以前、アンヌ=マリーの夫マルクと交際していた。
●イェシカ・フローレス(緊急衛生研究所職員/小林明日香)
●ハキム・ブアブ(緊急衛生研究所職員/庄司然)
●ヴィヴィアン・ドイル(緊急衛生研究所職員/北川ゆめ)
主人公アンヌ=マリーの家族
●マルク・ゴーティエ(夫/西垣俊作)
サン・アンドレ病院の医師で同僚の医師クロエと浮気をしている。
妻と浮気相手、どちらにもいい顔をしようとして痛い目に合う。
●サブリナ(娘/高宮彩織)
二人の間の一人娘。
母の仕事ぶりを見ているせいか、衛生観念が高い女子高生。
ウイルスが広がる街で暮らすことに不安を覚え、友人のジュリエットの祖母宅に疎開する。
サン・アンドレ病院関係
●クロエ・ロワ=ベランジェール(救急医/兼田めぐみ)
主人公アンヌ=マリーの夫マルクの同僚で浮気相手。
最初はマルクを単なる恋人の一人と考えていたが、あることがきっかけで強い絆で結ばれるように。
●カンタン・ビュイ(医師/高橋ちんねん)
ウイルス感染者の治療に当たる医師。
ドゥメール公安大臣の代理母が入院したことで、あることに手を貸してしまい良心の呵責に悩む。
そのほか
●アラシー(ホームレス/引坂理絵)
イヌイットのホームレスでネッリのいとこ。
拾ったフェレットにブラッキーと名前をつけ、会えない息子の代わりのように可愛がる。
●パスカル・ディオン(ドゥメール公安大臣のパートナー/荻原秀樹)
代理母フランソワーズの出産を楽しみにしている。
フランソワーズの息子グザヴィエも優しい彼によく懐いている。
●ジャック(フェレットのブリーダー)
アンヌ=マリーの娘サブリナの友人ジュリエットの祖父。
●ジュヌヴィエーヴ・レヴェック
代理母フランソワーズの息子グザヴィエの友だちマルスランの母。
新型コロナに感染した息子に会いたいがためにルールを無視した行動に走る。
大まかなあらすじ
若干ネタバレあります、知りたくない方は飛ばしてください。
カナダ・トロント州モントリオールで発生したイヌイットのホームレスの謎の連続死。
最初はイヌイットやホームレスに限った何かしらの原因が考えられていたが、じわじわと市中に広がる原因不明の病死に緊急衛生研究所は本格的に調査に乗りだした。
アンヌ=マリーら緊急衛生研究所の職員たちは、ウイルスの種類や感染源、宿主を突き止めようとするが、なかなか限定できずにいた。
緊急衛生研究所の所長アンヌ=マリーの夫マルクは同僚医師と浮気をしていたが、あることがきっかけで妻にバレ家を追い出されることに。
浮気相手のクロエのもとに転がり込むが、そのクロエは患者の治療により新型コロナに感染。
重症化し、このままいけば命を落とすかも…という状況に、夫の浮気相手にも関わらずアンヌ=マリーは未承認の抗ウイルス薬GS-49を手に入れようとアメリカまで車を飛ばす。
じわじわと広がる新型コロナウイルス感染症。
対策の先頭に立つドゥメール公安大臣とパートナーが出産を託した代理母のフランソワーズも感染してしまう。
どうしてもフランソワーズを助けたい大臣は、担当医のビュイに緊急衛生研究所所長の地位を与えるとして強引にあることを頼み込む。
しかし、後々それがいろんな人を巻き込んだ問題に発展するとは考えなかった。
新型コロナから逃れようとモントリオールから地方へ疎開する人が後をたたなくなる。
アンヌ=マリーの娘サブリナも友人の祖母宅へ疎開するが、それが思わぬ事態を引き起こす。
新型コロナウイルスの感染源は?宿主は?治療は?
地道な調査で少しずつ明らかになる新型コロナの正体。
果たしていつもの日常に戻る日は来るのか…。
見どころポイント
(↑左からクロエ、ネッリ、アンヌ=マリー。julebretonより)
新型コロナウイルス感染症の予言書
リアルタイムで起きている新型コロナをめぐるさまざまな出来事が、あまりに忠実に再現されていてちょっと怖くなるほど。
ドラマ内にでてくる言葉や出来事が、今耳にするものばかりで驚きました。
(翻訳の時点でこの言葉が一般的になっていたのかもしてませんが、これが制作されたのが2019年ということをお忘れなく)
●濃厚接触者
●PCR検査
●マスク不足、転売
●新型ウイルス
●パンデミック
●抗体
●自宅待機
●SARS、MARS
●自主隔離
●不要不急の用
●第二波
●感染者(地域)差別
などなど。
今新型コロナが蔓延していなければ耳にしないであろう言葉ばかりです。
もちろんリサーチした上でのドラマ化でしょうが、それにしてもよくここまで再現できたもんだと。
ただ、ドラマの方が大げさだったり現実離れしていることが多いのですが、この『アウトブレイク -感染拡大-』はドラマの方がなま優しいです。
現実社会の方がより厳しいことがわかります!
ぜひそこはドラマを観て確認してほしいです。
特効薬GS-49
このドラマと今起きている新型コロナ感染症の一番の大きな違いはこの特効薬「GS-49」じゃないでしょうか。
世界でワクチン接種が進む今でも、まだ特効薬はできていません。
しかしアウトブレイクでは特効薬が登場します。
そして未承認で治療に使用するなど、さすがここはドラマならではの強引な設定。
この薬が吉とでるか凶とでるかは観てのお楽しみ。
人間味丸だしの主人公アンヌ=マリー
緊急衛生研究所の所長を務めるほどの優秀な女性アンヌ=マリー。
そんな彼女でも夫のこととなると、かなり心がかき乱されるようで。
夫の浮気を疑うも、信じたい気持ちが勝り現実に蓋をしてしまったり、結局浮気はバレてしまいますが、大抵夫の秘密を知ってしまうのは仕事の重要な局面のとき。
心が上の空でミスったりするのは所長としていかがなものかと…。
でも妻や母の立場よりも新型コロナに立ち向かう医師の方に重きをおくのはさすが。
そういう人だからこそ、夫の浮気相手を必死で救おうとするんですが。
うっとおしいぜ!ファブリス
アンヌ=マリーが上の空で対応したあることがきっかけで、大臣の肝いりで広報として緊急衛生研究所にやってきたファブリス・プレヴェール。
情報を素早く正確に発信することでマスコミをコントロールしようと躍起になっていますが、イメージ重視の彼のやり方が気に入らないアンヌ=マリーとよく言い合いに。
吹き替えの菊池康弘さんの声がまぁ癪に障る!(キャラが立ってるということで褒めてます)
でもそこは大人のアンヌ=マリー、適当にやり過ごし愛想笑いを浮かべ、我慢ならないときは即相談なしに実力行使。
こういうファブリスみたいな憎まれキャラがいると、主人公のいいところが際立ってくるので大切ですがね。
アンヌ=マリーの夫マルクがあの人に見える
アンヌ=マリーの夫マルクを演じるのはガブリエル・サブラン。
初見のはずが私にはドラマ『ワンス・アポン・ア・タイム』のチャーミング王子にしか見えない!
いやほんと同じ人物かも?と思ったのですが違いました。
チャーミング王子が中年になったら絶対マルクみたいになると思います。
カナダのいろいろな面を知る
普段、カナダのドラマは縁がないため、このアウトブレイクでいろいろ知ることができました。
私は吹き替え派なので知らなかったのですが、原語で観た旦那は「フランス語でびっくりした」と。
カナダのドラマ、というのは伝えていたので英語のつもりで観ていたらどうやら違うぞと。
調べたらモントリオールのあるケベック州はフランス語が多数派だそうです。
フランス人のスケーターが登場したり、店の看板や本のタイトルなどフランス語らしきものが多数。
だからドラマもフランス語なんですね。
あと、気になったのはイヌイット。
カナダにおけるイヌイットは差別の対象なんだということを初めて知りました。
シーズン2はこうなる!を勝手に予想
本国カナダではシーズン2の制作が決定しているようですが、内容はわからず。
なのでシーズン1を元に、勝手にシーズン2を予想してみました。
そう遠くない将来、この答え合わせができると思います。
●予想1/アンヌ=マリーが緊急衛生研究所を離れる
新型コロナウイルスが落ち着いたところで、夫との関係を再構築しようと緊急衛生研究所を離れることも十分可能性が。
しばらくして再び新型ウイルスが猛威をふるい、ピンチになった緊急衛生研究所はアンヌ=マリーに復帰を打診する。
この復帰ものは映画やドラマにはよくある設定ですよね。
●予想2/アンヌ=マリーと記者の関係が進展
この後、何かありそうな予感で終わったアンヌ=マリーと記者。
シーズン2では離婚して恋人となった記者と新たな生活を歩み始めたアンヌ=マリーが見られるかも。
●予想3/GS-49の思わぬ副作用で新たな問題が起こる
シーズン1ではGS-49の副作用はさほど重くないといっていましたが、あくまで短期間での使用の話。
服用して完治して何年か時間が経過した後に何か問題が起こるかも?
そしてGS-49を提供したギャナクスコ社の研究者シルヴィ・ガドボワが「これから楽しくなるわ」といったことが、全然楽しくないこととして起こるかも。
見るからになんか企んでそうなガドボワがシーズン1ではおとなしかったので、シーズン2に期待したいと思います。
●予想4/現実の新型コロナを踏まえたストーリー
現実ではワクチン接種で新規感染者数が抑えられつつありますが、シーズン2ではドラマでもワクチンが登場するかも。
富める国と貧しい国とのワクチン格差など、新たな問題が起こる?
でもドラマでは特効薬GS-49があるのでこの可能性はあまりないかも。
また、カナダから全世界に新型コロナが広がり、WHOの調査団が乗り込んでくるとか?
●予想5/ドゥメール公安大臣の秘密がバレる
シーズン1のラストで薬を手渡されたドゥメール公安大臣。
これをどうするのか、薬を渡したジュヌヴィエーヴか看護師のメラニーがドゥメール公安大臣の秘密を暴露して大問題に発展するのかなどなど。
それに合わせてパスカルと別れたり、引き取ったグザヴィエを奪われるとかも考えられます。
●予想6/ジュヌヴィエーヴの暴走
母と7歳の息子を失ったジュヌヴィエーヴ。
ドゥメール公安大臣の許しがたい行為を知った彼女は今後暴走してもおかしくないキャラ。
シーズン1で感染者病棟に何度も忍び込んだ前歴は、シーズン2で何かやらかす伏線だったりして。
●予想7/ネッリとアラシーの息子ノア
シーズン1では大活躍、ラストでアラシーの息子ノアに会いに行くといっていたネッリ。
もしかしてノアを引き取り、子育てしながら大学院を卒業し、緊急衛生研究所で働いているとか。
●予想8/アンヌ=マリーの娘サブリナが医師として登場
もしかして一気に10年後くらいの設定になり、高校生だったサブリナが医師として登場、そして主役ばりの重要キャストに?
母の意思を継いで緊急衛生研究所で働いているとか、もしかしたらクロエのように救急医として活躍してるとか。
彼女にも何かしらの重要な役割の可能性を感じます、かわいいし頭いいしスタイルいいし。
最後に
新型コロナウイルス感染症との戦いを描いた『アウトブレイク -感染拡大-』。
どうやったらこんなドラマが今作れるんだろう?と。
タイムマシンで未来の覗いてきた監督か脚本家が作ったとしか思えない!
死者数が200人を超える!と広報のファブリスが大騒ぎしていましたが、日本はもうそれどころじゃない始末。
ドラマの世界の方が控えめに見えるなんてそうないことのはずなのに…。
この監督がシーズン2をどう描くのか、とても楽しみです。
(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.05.30現在))