いつの間にか変わっている海外ドラマのいろんなこと
私が本格的に海外ドラマを観始めた1990年代と、現在の海外ドラマってなんか変わってきてるなと。
今回はそんな変化を集めてみました。
多様性
最近よく聞く「多様性」。
人種や性的指向など多種多様なバックグラウンドを持つことを互いに認め合おうという傾向。
海外ドラマでも少し前から感じることが多くなった。
90年代にスタートしたシットコム『フレンズ』。
NYに暮らす6人の男女の日常をコミカルに描いた大人気ドラマ。
主人公6人全員白人、今じゃ考えられない。
今なら白人、黒人、ヒスパニック系、アジア系、中東系とバランスよくキャスティングされているはず。
特定の人種がほとんどを占めるというのが少なくなってきていると思う。
捜査ものなどチームで活躍する設定は特に。
そして同性愛者も昔に比べれば頻繁に登場している印象が。
観る方も「それが?」って感じで特別感もなし。
ドラマ内で同性愛者であることを隠さないことも多い。
あと、顔や体型のことを言うことが少なくなっている気が。
褒めることはあっても、姿形を揶揄したり悪く表現することにすごく気を使ってる。
これも多様性を重視する最近のドラマ事情なんだろうな。
(↑FBI: 特別捜査班。fbicbsより)
エピソード数
ちょっと前のアメリカのドラマの1シーズンは22話くらいが一般的だったのに、最近は6〜10話程度とかなり短い。
予算や展開の速さが影響しているのかも。
エピソード数が多いと観るハードルが上がる傾向があるので個人的には短い方が好き。
イギリスのドラマはもともと少ない傾向にあるので、そんなに変わらない印象が。
敵の変化
スパイもの、FBI、CIA、警察もので登場する敵キャラ。
ひと昔前の敵として登場するのが多かったのがソ連。
それが今は中東、中国、そしてロシアと、現在の世界情勢がドラマにそのまま反映されている。
最近はAIが暴走するという設定も出てきたり。
敵キャラの変化も世界の変化に合わせて速い!
(↑人工知能が暴走するマーダー・イン・ザ・ワールドエンド。amurderattheendoftheworldより)
ネットの普及
90年代といえば、そろそろ個人でPCを持ちネットを利用するのが一般的になった頃。
私も自宅にPCがあり、ネットを利用していたが動画配信はまだ利用せず。(知らなかった)
そんな状況なので、今や当たり前のハッカーが主人公や活躍するドラマなんて珍しかった。
犯罪もネット経由、事件の捜査や証拠にもネットやメールが当たり前になり、ストーリーも多彩に、そして複雑に。
シリーズ化やスピンオフが増加
ヒットしたドラマがシリーズ化されるのは今や珍しくない。
2000年にスタートした『CSI:科学捜査班』はマイアミやNYを舞台しにしたシリーズもヒット。
最近では『CSI:ベガス』もスタートし、新旧メンバーが活躍。
以降、FBIシリーズ、シカゴシリーズ、NCISシリーズなどなど、ヒットしたらこの人気逃してはいけないとばかりに次々制作。
直近では『シタデル』が本家・イタリア・インドと世界各地を舞台にしてシリーズ化。
スピンオフも『グッド・ワイフ』と『グッド・ファイト』、『ザ・ルーキー』と『ザ・ルーキー:FEDS FBI新米捜査官ファイル』、『ウォーキング・デッド』と『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』などなど続々登場。
90年代に人気だった『Xファイル』や『セックス・アンド・ザ・シティ』は当時シリーズ化もスピンオフも制作されず。
しばらく経ってから続編等が制作されたが、今なら絶対すぐ派生ドラマがたくさん制作されているはず。
※『セックス・アンド・ザ・シティ』は2021年に『セックス・アンド・ザ・シティ新章』で配信開始。『Xファイル』は2010年代にS10、11が制作。
(↑本家、イタリア、インド大集合のシタデル。citadelonprimeより)
リブートもいっぱい
昔のドラマや映画を現代の設定などで再度作り直したリブート版も多い。
シリーズものやスピンオフ同様、以前人気があったら今もいけるんじゃない?って感じでいっぱい登場。
『私立探偵マグナム』『イコライザー』『S.W.A.T.』『HAWAII FIVE-0』『マクガイバー』などなど。
元ネタを知らずに観ても楽しめるものばかりだし、知ってて観比べるのも面白い。
(↑イコライザー。theequalizercbsより)
国をまたいだリメイクも
しばらく前から増えているのが、国をまたいでリメイクされる作品たち。
イギリスのドラマ『ミストレス』はアメリカ、日本、韓国でリメイク、『グッド・ワイフ』は日本や韓国で、『コールドケース』は日本で、韓国ドラマの『グッド・ドクター』は日本、アメリカ、トルコでリメイク。
そのほかにも『僕のヤバイ妻』『ペーパー・ハウス』『クリミナル・マインド』『SUITS』などなど。
欧米を他国でリメイクはもちろん、アジアから世界へのパターンも増えているのはうれしいところ。
(↑日本版コールドケース。coldcase_jpより)
レンタルから配信へ
90年代は海外ドラマ観るならレンタルが主流、たまに地上波で放送してたりビデオやDVDを購入したりも。
それが今や配信が中心に。
近所のTSUTAYAは数年前に閉店したし、ここ何年もレンタルした記憶なし。
いちいち返却しなくていいのは本当に便利。
ただ、1作品にかける情熱は下がったかも。
今はボタンひとつで作品を選べて、自宅はもちろん移動中も観られるなんて90年代の私はまったく想像してなかった。
配信会社オリジナル作品
アマプラ、ネトフリ、フールー、U-NEXTなど各社オリジナル作品がどれも優秀。
どうしても観たいドラマは独占配信してるとこと契約するしかない、といううまい手をあみ出した各社。
私のように契約&解除を繰り返すジプシータイプ、固定の会社で満足タイプ、面倒だからいっぱい契約タイプといろいろ分かれそう。
ネトフリでしか観られない『ストレンジャー・シングス』はファイナルシーズンが配信されたら一時的に再加入の予定。
そのついでに『ザ・クラウン』もファイナルまでチェックしなくては。
(↑ストレンジャー・シングス5。Netflix Japanより)
テーマの多様性
昔ももちろんいろんな切り口があったけど、さらに広がった感がある最近のドラマ。
王道の警察ものやスパイものにも新たなテロの脅威の出現、情報社会ならではの犯罪(SNSやアプリがからんだもの)、多様性をテーマにしたもの、現代社会を反映させたものなど多種多彩。
また、デジタルグラフィックの発達で可能になった表現や、配信でしかできない過激な表現なども。
(↑近未来のモラハラ夫が登場するメイド・フォー・ラブ。Hulu Japan公式より)
日本人俳優が世界で活躍
ディズニープラスニーで配信中の『SHOGUN 将軍』が日本人俳優が日本語のセリフで演じ、エミー賞を受賞したのも記憶に新しいところ。
『神の雫』『THE HEAD』の山下智久、『THE SWARM』の木村拓哉、『SHOGUN 将軍』『リベンジ』『ウエストワールド』の真田広之など。
あと、日本への愛を随所に感じる『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』には主人公アストリッドの恋人役でミュージシャンでもある齊藤研吾(中川慶一)が出演。
こんなところに日本人が出てる!というのはやっぱりうれしいもの。
(↑SHOGUN 将軍。ディズニープラスより)
1990年代と最近の海外ドラマの変化をまとめてみました。
やっぱり配信で観る機会が増え、英米はもちろん今まで縁のなかったインドやフランス、ドイツ、チェコ、アイスランド、オーストラリアなど世界のドラマが簡単に観られるのはすごくありがたい。
90年代のようにレンタルが主流になることはないかもしれないが、当時のめんどくさいところも今となってはいい思い出。
これからどんな風に変わっていくのか、すごく楽しみ!
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