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チェコ版ボッシュ続編!アマゾンプライム『静かなる逆襲』S2レビュー

チェコ発ドラマ『静かなる逆襲』シーズン2のおすすめ度は?

以前の「アマゾンプライム|チェコのドラマ『静かなる逆襲』レビュー」で『静かなる逆襲』シーズン1のレビューを投稿しました。
その続編のシーズン2が観終わったので感想や見どころを紹介したいと思います。
「管理人の海外ドラマ事情6【静かなる逆襲S2&CHUCK/チャック&カウンターパート視聴中他】」で途中経過を「シーズン1の方が面白い」と報告していましたが…。

最後まで観た感想は

「やっぱりシーズン1の方が面白い」です。

もちろん私個人の感想です、シーズン2が面白くないわけじゃないので。
尚、極力ネタバレはないようにしていますが、ソフトなネタバレはありますのでご注意ください。
※2020年5月に投稿したものに手を加えています。

『静かなる逆襲』シーズン2とは

アマゾンプライムビデオで配信中の海外ドラマ『静かなる逆襲』シーズン2(2021.10.23現在)。
中央ヨーロッパ・チェコ共和国の国営テレビ局Česká televizeが制作した刑事ドラマで、シーズン1から約3〜4年くらい経った話です。

シーズン2は主人公クヌースは警察を辞め、首都プラハで私立探偵として暮らしているところからスタート。
プラハで刑事をしていた頃の女性上司ローラがクヌースの元を訪れ、警察に戻らないかと持ちかけます。
そしてシーズン1での上司ロハンからも戻ってきてほしいと連絡が。
舞台は、山あいの小さな街ヤーヒモフから東へ100kmほど離れたウースチー・ナド・ラベム(以下「ウースチー」)へと変わっています。
クヌースは異動先のウースチーで事件を解決しつつ、シーズン1で決着がつかなかった事件も追いかけることに。

シーズン1のレビューはこちら↓

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主な登場人物

ウースチー・ナド・ラベム警察関係

●クヌース(一匹狼担当)
主人公、捜査中に罠にはめられ警察を辞職。
上司からの誘いで私立探偵から再び警察に戻り、ウースチー・ナド・ラベムで昔のチームの面々と再会。
シーズン1ラストで一緒に暮らし始めた娘ジョアナはイギリスへ留学中。

(↑クヌース。ceskatelevizeより)

●ロハン(アルコール依存担当)
ウースチー・ナド・ラベム警察署長でクヌースの上司。
シーズン1のチームメンバーと共にウースチーへと異動。
シーズン1で兄ルーカスを失い、今だに立ち直れず酒量が増える毎日。
シーズン1でアルコール依存だった妻マルタとは別居中。

●ルプネク(中堅担当)
シーズン1ではロビンと呼ばれることが多かったルプネク。
今シーズンでは中堅刑事としてのキャリアと成長を感じさせる。
妻ルーシーと二人の娘と暮らしているが、相変わらず妻に振り回されている。

●マチャ(親孝行担当)
食いしん坊で少々だらしないが、年老いた母親を呼びよせ一緒に官舎で暮らす親思いの独身男性。
捜査では独自の視点が事件解決に貢献することも。

●スレピチコバ(私生活が謎担当)
シーズン1ではサティヤやスレピーと呼ばれることが多かったがシーズン2ではスレピチコバと呼ばれることが多い。
結婚・出産しているはずなのに夫や子どもの気配がまったくなく、官舎に一人で暮らしている。
なぜ一人なのかはシーズン後半で明らかに。

(↑向かって左からマチャ、ルプネク、クヌース、スレピチコバ。ceskatelevizeより)

●ガザ(とばっちり担当)
ロハンがマチャを異動させようとしたとき、マチャにはめられ代わりに異動させられたベテラン刑事。

●検視官(現場担当)
事件現場に来る検視官、検視後は必ず髪を撫で付けるのが癖。
チームのメンバーから死因や死亡時刻を聞かれても「詳細は検視の後で…」など、確証がないことは決してその場では口にしない。
怪我をした動物のレスキューをしている優しい一面も。
クヌースたちからは「ドクトレ(ドクターの意味だと思います)」と呼ばれている。

●チェプチコバ(お色気担当)
ロハン署長の秘書で、よくお酒を買いに行かされている。
いつも胸元が大きく開いた洋服を着ていて、いつの間にかロハンとつきあっている。

●ローラ警視(元上司担当)
クヌースの処分決定時に唯一彼をかばったヤーヒモフの前のプラハ時代の女性上司。
シーズン1同様、ときどきクヌースたちの前に現れるが今シーズンではクヌースと大人の関係に。

家族

●ジョアナ(娘担当)
クヌースの娘。
母が事故で死亡しクヌースと暮らすことになったが、シーズン2ではイギリスに留学中で声のみの出演。
実はクヌースとの暮らしぶりが気になっていたが、全然登場しないのでちょっぴり残念。

●ルーシー(お騒がせ妻担当)
ルプネクの妻。
小さな娘二人の子育てを一人でこなし、家庭を顧みない夫や不衛生な宿舎暮らしなどで常に不機嫌。
彼女が外で働き出したことがきっかけで、夫婦に大きな亀裂が。

ギャング関係

●ジェリコ(囚人担当)
シーズン1でロハンの兄ルーカスを死に追いやったギャングのボス。
ヴィクマノフ刑務所で服役中だが、ロハンはジェリコが何か企んでいると睨み目を光らせている。

●ドラゴ(ギャング担当)
ジェリコの弟。(ただし字幕では兄弟と表記されているので兄かも)
モンテネグロ(チェコから南へ約1000kmのアドリア海に面した国)を拠点として、ジェリコと組織を運営。
服役中のジェリコを脱獄させようとしている。

●ヤンコビッチ(悪徳警官担当)
モンテネグロ警察の警視長。
ジェリコと手を組む悪徳警官。
シーズン終盤、クヌースとルプネクに「いい警官になれ」とチャンスをもらうが…。

●ヴク(将来のボス担当)
ドラゴの一人息子。

●アンナ(潜入担当)
ヴクの世話係&家庭教師。
チェコから交換留学生としてモンテネグロに滞在。
実はジェリコやドラゴたちの情報を警察に流している。

大まかなあらすじ&見どころポイント

大まかな話の流れ

全編を通してシーズン1の悪者ジェリコとドラゴ兄弟の企みを、兄ルーカスを殺されたロハンが追いかけるという柱と、1話〜2話完結の単発事件が起こり(ジェリコ絡みの事件もあり)クヌースたちが解決していく、というもうひとつの柱があります。

(↑Česká televizeより)

●序盤(第1話〜3話)
警察を辞めヤーヒモフからプラハへ移り私立探偵として働くクヌース。
ローラやロハンからの誘いを受けウースチーで刑事として再び働きだす。
その頃、ルーカスを死に追いやったジェリコの乗った護送車が襲われる。
何かが起こると感じたロハンはさらにジェリコの動向に注意を向ける。

●中盤(第4話〜9話)
現金輸送車が襲われ、捜査を進めるうちにジェリコの弟ドラゴや刑事のガザ、ジェリコの弁護士ジマの関与が明らかに。
また、川べりで見つかった女性の遺体から一隻の貨物船が浮かび上がり、そこにもジェリコ&ドラゴたちの犯罪の影が。
ルプネク&ルーシー夫婦の問題がさらに大きくなり、家庭がうまくいかないルプネクとスレピチコバが一線を超える。

●終盤(第10話〜13話)
ジェリコが脱獄を図り、モンテネグロへと逃走。
現金輸送車から盗まれた大金の行方を追うドラゴ、それを追うクヌースたち。
モンテネグロへと逃げたジェリコを追いかけるクヌースとルプネク。
現地の警察に協力を求めるも、ジェリコと手を組む悪徳警官ヤンコビッチに阻まれピンチに陥る。
さらにジェリコの隠れ家に潜入し警察に情報を流しているアンナもその素性がバレてしまう。
クヌースたちはアンナを助け、ジェリコを捕らえることができるのか?

(↑向かって左がルプネク、右がクヌース。ceskatelevizeより)

実はチームで活きてくる一匹狼のクヌース

どんな事件にも同じテンションでクールに真摯に取り組むクヌース。(こういうところはボッシュに似てる)
冒頭で私立探偵のクヌースがでてきますが、一匹狼の彼にぴったりかと思いきや。
どこかしっくりこないというか、警察の絶対的権力が後ろにないと面白くないというか、彼はやっぱり型にはまらない警官がいいと再確認。
チームワーク無視のイメージなのに、古巣に戻ってからの方が断然イキイキしてる。
実は本人が一番それを感じているのかも。

(↑クヌース。ceskatelevizeより)

クヌースの上司ロハンとジェリコの対決

ロハンは兄のルーカスが亡くなって以来、取り憑かれたように犯人のジェリコを監視しています。
心のバランスを失い酒に溺れながらもジェリコの尻尾をつかもうと必死、「考えすぎじゃない?」と思いつつも巻き込まれていくチーム。
その執念が13話で実を結ぶかと思いきや…。
結果、クヌースが彼らしくケリをつけるのですが、それがシーズン3への布石となっている気がします。(シーズン3があるかどうかは不明)

それぞれの家庭問題

シーズン1でもさまざまな家庭問題がサイドストーリーにありましたが、シーズン2も問題多数勃発。
ロハンは兄を亡くした喪失感を抱えお酒に溺れる毎日、マチャは年老いた母の面倒を一人でみていたり、ルプネクは妻の不満が爆発し別居へと発展。
そこにチームのスレピチコバが意外な形で絡んできたり(これはホント意外でした)、クヌースは娘から妊娠したと聞かされ急遽イギリスへ。
それぞれがいろんな問題を抱え、どうにか毎日折り合いをつけて暮らしているのですが、一番驚いたのはスレピチコバ。
ヤーヒモフからウースチーへと異動するまでにいろんなことがあったと想像できます。(詳しくはドラマ中盤以降で確認を)
でもそんな影を感じさせない彼女の芯の強さと優しさがとっても印象的で、彼女のシーズン1でのクールな印象がかなりいい方向に変わりました。

(↑スレピチコバ。ceskatelevizeより)

それぞれの旅立ち

最終話のクヌース、ルプネク、マチャ、スレピチコバの「それぞれのこれから」がすごく気になりました。
うまい終わり方ですね〜。
シーズン3がどう始まるか楽しみです、シーズン3があるかどうか不明ですが…。

でもこのシーズン2の始まりが、ヤーヒモフでのクヌースと娘ジョアナの新たな暮らしから始まると思ったら、それをすっ飛ばした3〜4年後からスタートでちょっとがっかり。
なので、もしシーズン3があるならぜひ「クヌース、ルプネク、マチャ、スレピチコバのそれぞれのあれから」をきっちり紹介してほしいのです!
ちゃんと答え合わせしてからスタートしてね。

なぜシーズン1の方が面白いと感じたか

なぜシーズン1の方が面白かったのか、まずはクヌースのキャラクターが手探りでだんだんわかっていく面白さがあったこと。
そして「ハナ・ワーグナー殺人事件」の謎解き、そこに関わる人たちが警察の中という狭い世界で関係が濃厚だったこと。

それがシーズン2ではロハンのジェリコへに執着が中心で、それがちょっとしつこいなぁと。
そして悪役のジェリコ&ドラゴ兄弟に、危険なのに心奪われる悪の魅力がなく、惹かれるものがあまりなかったからでしょうか。
単発事件もシーズン1に比べると謎解きの面白さや犯人の強烈さが足りないような。
そんなわけでシーズン1の方が面白かったと感じました。

最後に

『静かなる逆襲』シーズン2、いかがでしたか。
無愛想クヌースはシーズン1同様健在。
刑事として正義を貫き通すスタイルもチームの面々もまったく変わらず。
変わったのは舞台の警察や、それぞれの置かれている立場。
みんなにも私生活があったのね、と再確認できました。

普段は海外ドラマは吹き替えで観るのですが『静かなる逆襲』シリーズは字幕のみ。
シーズン1同様、字幕に少々問題ありで誤字多め、文章がなんかへんな感じ等ありで吹き替え派にはハードル高めですが…。
もし観るならオススメのシーズン1からどうぞ。↓

(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.10.23現在))

シーズン1のレビューはこちらから↓

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