訪問ありがとうございます。海外ドラマの吹き替えで気になる声優さんと、演じた新旧交えたドラマのキャラクターを自分勝手に解説中!主役はもちろん、サブや1話限りの吹き替えなど、とにかく印象に残ったキャラを紹介。また、レビューや視聴中のドラマ紹介、ブログ運営にまつわることなども投稿しています。コメントはお気軽に!

黒澤明のリメイク西部劇!荒野の七人字幕版レビュー

1961年公開!『七人の侍』のリメイク『荒野の七人』

普段は主に吹き替え版の海外ドラマや声優さんについて紹介していますが、今回は映画、しかも古い西部劇。
理由は2021年4月3日にBSプレミアムで放送された『映画音楽はすばらしい!2』での『荒野の七人』のテーマ曲を聞いて「子どもの頃に聞いたことがある!あ〜懐かしい!観たい!」と思ったから。
4月30日に同じくBSプレミアムで放送された字幕版『荒野の七人』のレビューと、2017年に公開されたリメイク版『マグニフィセント・セブン』についても紹介します。

きっかけはBSPの映画音楽はすばらしい!2

世界的にも有名な黒澤明監督の『七人の侍』をアメリカでリメイクした『荒野の七人』。
そもそも、海外ドラマ9:映画1の割合の私。
そして西部劇&古い映画、ということで今までまったく縁のなかったジャンルに初挑戦。
父がよく西部劇を観ていましたが、子ども目線では「何が面白いのか」としか感じませんでした。

そんな私の耳の飛び込んできたのが『映画音楽はすばらしい!2』で演奏された『荒野の七人』のテーマ曲「THE MAGNIFICENT SEVEN」。
映画を観たことがないのにこの曲は知ってました。
なんでかと思ったらマルボロのCMで使われていたから。
馬の乗るカウボーイのCMはまさに荒野の七人のイメージそのまんま。
子どもの頃によく聴いていたあの曲が、壮大なオーケストラで流れてきたときの懐かしさと映像のかっこよさ!!
じゃあこの映画を観てみようと思ったわけです。

1961年公開の『荒野の七人』とは

(↑yumiko_latte_cocoaより)

前述しましたが『七人の侍』のリメイク『荒野の七人』。
毎年、盗賊に家畜や食料を奪われているメキシコの農民が、テキサスでガンマンをスカウトし一丸となって盗賊と闘うというストーリー。
分かりやすいストーリーに魅力的なキャラクター、そしてあのテーマ曲!
もう楽しくないわけがない。
舞台は西部開拓時代ですが、人情もアクションも現代に十分通じるものがあります。(だから名作なんですよね)

主な登場人物

名前だけ知っている俳優さんが多いので、個人的なイメージを最後に紹介しています。(マーク)

七人のガンマン

●クリス(ユル・ブリンナー)
チームのリーダーで一匹狼。
銃の腕はもちろん冷静沈着な頼れるリーダー。
20ドルという格安価格で仕事を請け負うなど、人情に厚い面も。
ユル・ブリンナーといえば『王様と私』のスキンヘッドにエキゾチックなお顔と衣装しか印象になかったので、まさか西部劇のガンマン役でびっくり。
あと、いい声してますね。

●ヴィン(スティーブ・マックイーン)
クリスの右腕的存在。
冒頭、クリスと出会い一緒にメキシコまで行くことにした女性や子どもに優しくて、ふざけているのか真面目なのかつかみどころのないハンサムガンマン。
いや〜スティーブ・マックイーンってカッコいい!(今さら!)
クールな感じなのにどこか影があって、笑顔を見せりゃ人懐っこさも感じるかわいさ。
そりゃこの時代に一世を風靡するスターになるでしょうよ!と納得しました。
でも50歳という若さで他界してるんですね。

●ベルナルド(チャールズ・ブロンソン)
クリスにスカウトされてチームに合流。
寡黙で無愛想だがガンマンとしての腕は確か。
村の子どもたちから慕われる。
チャールズ・ブロンソンといえば男臭さをプンプン感じる俳優の一人。
昭和育ちにはやっぱり「マンダム」のCM!「う〜んマンダム」ですよ。
あのマンダムの人が『荒野の七人』で観られるなんて!私・感激!(ヒデキ風に読んで)

●ハリー(ブラッド・デクスター)
クリスの知り合いで、仕事は基本お金次第と考えていて、クリスの格安の仕事も実は裏があると睨んで参加。
お金のためと割り切った性格だが、最後は仲間のため、村のためにと闘う。

●ブリット(ジェームズ・コバーン)
孤高のナイフ投げの達人。
寡黙でかなりセリフは少なめ。
ジェームズ・コバーンという名前は知っていたのですが、映画で観たのはこれが初めてかも。
チャールズ・ブロンソン同様、日本ではCMでもおなじみの彼。
少ししゃがれた声が印象的な「スピーク、ラーク」。
思い出しました?

●リー(ロバート・ヴォーン)
賞金稼ぎで結果追われる身として逃げ回る日々。
そんな生活から逃げるようにしてクリスに同行することに。
逃亡生活のせいで悪夢を見るように。
『荒野の七人』を観てよかったことトップ3に入るのがこのロバート・ヴォーン。
彼の印象といえば『華麗なるペテン師たち』のチームの重鎮アルバート役。
このドラマではすっかりおじいちゃんの風貌だったので、西部劇で若かりし頃の姿が見られてほんとよかった!
このアルバートの印象が強かったのでイギリス人かと思ってたらまさかのアメリカ人。(勝手な思い込み)
あのニヒルな顔つきは若い頃から現在で、カッコよく歳をとったなぁと感じました。

●チコ(ホルスト・ブッフホルツ)
クリスやヴィンの銃の腕前に憧れて強引にチームに入った最年少メンバー。
若手の役割である「向こう見ずな若者」はイメージ通り彼が担当。
この映画の唯一の恋物語を担当するのも彼。

(↑七人のガンマン。tom_doniph0nより)

見どころポイント

(↑主人公のクリスと相棒のヴィン。tijana_digs_classicsより)

やっぱり善が悪を倒すという勧善懲悪のストーリー。
困っている農民の頼みを断れないクリスの優しさと、受けた以上は結果をだすという義理堅さ。
個性的なチームのメンバーも魅力的。

特に私が心惹かれたのはクリス役ユル・ブリンナーの静かで熱いまなざしと、ヴィン役スティーブ・マックイーンの有無をいわせぬカッコよさ、そして躍動するリー役のロバート・ヴォーン!
ポスターなどの静止画でしか知らなかった往年の大スターの緊張感が張り詰めるガンマンたちの闘いは、現代の大掛かりなアクションとは一味違う、砂埃の匂いがしそうな汗臭いアクションでまた素敵。
父が西部劇を好んで観ていたのも今ならわかる気がします。

そして忘れちゃいけないのがテーマ曲。
あのテーマ曲が流れてきたときの胸が踊るあの感覚。
映画の中の音楽の役割って大きいなぁと感じる一曲です。

本家『七人の侍』を観ていないのは致命的な気がしますが、私のように『荒野の七人』だけ観ても十分楽めます。

(↑1曲目の「Main Title and Calvera」がテーマ曲)

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2017年公開!『マグニフィセント・セブン』もチェック!

(↑mag7movieより)

2017年には『荒野の七人』のリメイク『マグニフィセント・セブン』が公開されています。
いい機会なのでアマゾンプライムビデオで早速チェックしてみました。
簡単に『荒野の七人』と比較してみたいと思います。

マグニフィセント・セブンとは

実業家バーソロミュー・ボーグに乗っ取られそうになっている町ローズ・クリーク。
夫をバーソロミューに殺されたエマは町を守るため賞金稼ぎのサムに用心棒を依頼。
サムが集めたメンバーと町の人々とでボーグに立ち向かうというストーリー。
設定は違いますが基本の構図は『荒野の七人』と同じです。

荒野の七人との違い

多様な人種

最近の映画やドラマでは定番となったチーム内の多様な人種構成。
『荒野の七人』はほぼ白人で構成されたチームですが、『マグニフィセント・セブン』ではリーダーのサムが黒人、ほか白人、ヒスパニック、アジア系、先住民と多彩。

依頼人は未亡人

『荒野の七人』ではメキシコの農村の男たちがガンマンを探しに行きますが、『マグニフィセント・セブン』では夫を殺された未亡人が町民の反対を押し切り、ガンマンをスカウトし、ボーグに闘いを挑みます。
この未亡人エマ(ヘイリー・ベネット/坂井 恭子)、最初見たとき地味でそばかすだらけで「そんなにかわいくない」と思ったのですが、だんだんチャーミングに見えてくるんですよ。
こういう強い女性が前にでてくるのも60年代との違いを感じます。

悪役と武器がスケールアップ

『荒野の七人』の悪役カルベラは村の家畜や食料を奪いにくる盗賊のリーダー。
片や『マグニフィセント・セブン』の悪役ボーグは金山を所有する悪徳実業家。
また、メキシコの小さな農村を舞台にした『荒野の七人』は限られた武器や人力をいかに効率よく使うかでしたが、『マグニフィセント・セブン』は闘い方がスケールアップ。
ゴールラッシュのアメリカ西部、ダイナマイトもあればガトリング銃(機関銃)もあるなどそれはまぁ派手にバージョンアップ。
ボーグがお金持ちなので、町の襲い方も桁違い。
あっちこっちでドカーンドカーンと、今どきの西部劇に仕上がってます。

マグニフィセント・セブンを観た感想

町を守るチームのリーダーはデンゼル・ワシントン演じるサム。
『荒野の七人』のクリスと同じく全身を黒で固めたクールな男性。
脇を固めるメンバーも クリス・プラットにイーサン・ホーク、イ・ビョンホンなどなど超豪華。
冒頭、横暴を働くボーグに立ち向かおうとする町民の一人マシューを演じているのがマット・ボマー。
『ホワイトカラー』の主人公ニールや『チャック』で主人公チャックをスパイに引きずり込んだ同級生ブライスなど、ドラマ界でも顔の知れた彼。
知名度のある俳優だしイケメンだし、てっきりガンマンをスカウトに行く主要人物かと思ったら…あっさり出番が終了、という豪華でもったいない使い方。

ストーリーはわかっていたし、もちろん面白かった。
ただ、大掛かりな仕掛けのない、でもそこがまた魅力になっている荒削りな『荒野の七人』とはちょっと別物かなと。
現代の映画の基準からしたら、もうひとひねりあってもいいかな、と少し物足りなさを感じました。

あと、『マグニフィセント・セブン』は吹き替え版で観たので声優さんの声の演技が楽しめたのはよかったポイント。
主人公のサムを担当するのは大塚明夫さん。(いつ聴いても本当に本当にいい声)
デンゼル・ワシントンを多く担当してるので納得。
ただ、私が観る海外ドラマではあまりお耳にかかる機会がなくて残念。
他にもジョシュの三上哲さん、グッドナイトの宮本充さん、ボーグの落合弘治さんなど好みの声の方が勢ぞろい。
『荒野の七人』もぜひ吹き替え版で観てみたい!!

そうだ、大切なことを忘れてました。
テーマ曲の「THE MAGNIFICENT SEVEN」はエンディングで登場。
「え〜テーマ曲、使わなかったの??」と悲しくなってましたが、ちゃんと健在でした。

(↑プライム会員なら追加料金なしで視聴可能(30日間無料体験もあり)(2021.05.08現在))

最後に

テーマ曲がきっかけで観てみた『荒野の七人』字幕版。
わかりやすいストーリーと、人間味あふれる魅力的なガンマンたち。
BSプレミアムでお昼に放送している「プレミアムシネマ」、古めの知らない映画が多いのでこれからはもう少しチェックしてみようかなと。
そして、興味がないジャンルというだけで敬遠するのはやめようと思いました。

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